中国大手検索サイト百度の掲示板に「米国が釣魚島(尖閣諸島の中国側通称)は日本の施政権下にあることを認めたぞ!」というスレッドが立てられた。スレ主が伝えたニュースに対して、中国のネットユーザーからさまざまなコメントが寄せられた。

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 米上院は11月29日の本会議で、中国が領有権を主張する尖閣諸島について、日本の施政権下にあることを認め、日米安保条約適用対象であることを明記した国防権限法の修正案を可決した。

 スレ主が同ニュースを伝えたところ、次のようなコメントが寄せられた。

・「施政権ってずいぶん曖昧(あいまい)なことを言ってきたな。米国って本当にワルだよなぁ」・「釣魚島は日中で争っている島であって、外部の米国が何を言おうと関係ない」・「米国はなぜ主権と言えなかったんだ?」

 など、米国を批判するコメントが少なからず寄せられた。ほかにも「米国に出兵だ!米国の帝国主義を倒し、わが中華を取り返せ」という意見もあった。

 しかし、米国の今回の対応を評価する意見もあり、「それは良かった、中国人みんな米国によって解放されることを期待しています!早く解放してください〜」というユーザーもいた。

 ほかには、「中国領土の分裂の始まりかな。台湾も米国の支持のもとに独立するかもな」、「ついに最終ボスキャラが登場したか」、などのコメントや、「オレも施政権は認めているけど」、「焦るな。島はどこにも逃げはしない。時間の問題だ」などのコメントがあった。

 大辞泉によれば、施政権とは「信託統治において、立法・司法・行政の三権を行使する権限」を指し、日本が尖閣諸島に対して施政権を持つことが、米国にとって日米安全保障条約が適用される論拠となる。

 尖閣諸島が安保対象と確認されたことで、尖閣海域における局地的な武力衝突ですら米国の介入につながるため、米国の国防権限法の修正案可決は日本の大きな後ろ盾となる。(編集担当:畠山栄)