韓国人工衛星また打ち上げ延期、部品寿命で来年も困難か!?

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29日午後4時に打ち上げられる予定だった韓国の人工衛星登載ロケット「羅老(ナロ)」(KSLV-I)が、直前に発生したトラブルにより急きょ中止となった。

羅老号は2009年に1次、2010年に2次の打ち上げを行っているがいずれも失敗に終わっている。今回の延期になより羅老号は通算10回の延期、2度の失敗を記録することになった。

韓国の報道によれば、年内の再打ち上げが検討されているものの、韓国が国際機構に通告した打ち上げ予定期間(11月29日−12月5日)の期限が迫っているため、原因究明や改善処置に要する時間などを考慮すると、再打ち上げは2013年3月にずれ込む可能性が高いという。

特に、冬場は打ち上げ可能時間が午後4時〜6時と短く、気温もマイナス10度以下になる日が多いため、打ち上げの条件を満たせる3月以降になってしまうのだそうだ。

だが、一部メディアは、部品の寿命が迫っていることを指摘し、打ち上げは2013年も難しいのではないかとの見方を示す。

ファイナンシャルニュースによると、ロシアが製造したロケットの1段目(下段)は、09年の1次打ち上げで使用されたものと同一で、今年末で製造から5年を迎える。韓国が製造した2段目(上段)も、1次打ち上げの準備の際に一緒に作られたもので寿命は年内末まで。打ち上げが来年3月に延期した場合、その頃ロケットは既に寿命を迎えているため、打ち上げで失敗するリスクは高くなるという。

これは、チョ・クァンレ羅老号発射推進団長も認めており、「(羅老号は)製造して5年が経過した」「製造から時間が経っているため、(今回のトラブルは)部品が誤作動した可能性もある」と発言している。

韓国のネット上には、「3兆ウォンもかけたんだから最後まで頑張って欲しい」とエールを送る声がある一方、「他国からはどうみられているんだろう」「李明博大統領が責任をとるべき」「打ち上げはもう無理?」などといった意見も書き込まれている。

参照:ファイナンシャルニュース
参照:SBS

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