韓国メディアは29日、英国経済誌エコノミストが韓国産ビールを「北朝鮮産よりまずい」と酷評する記事を掲載したことを受け、韓国のビールメーカーが相次ぎ反発したと報じた。メーカー側は、国ごとに消費者の好みは変わるため味にも差が出るとし、「味の違い」を「品質の違い」と解釈してはならないなどと主張したという。(イメージ写真:Photo by Thinkstock/Getty Images.)※写真の無断ダウンロードと転用を禁じます。

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 韓国メディアは29日、英経済誌エコノミストが韓国産ビールを「北朝鮮産よりまずい」と酷評したことを受け、韓国のビールメーカーが相次ぎ反発したと報じた。メーカー側は、国ごとに消費者の好みは変わるため味にも差が出るとし、「味の違い」を「品質の違い」と解釈してはならないなどと主張したという。

 同誌は24日に、「熱い食べ物、退屈なビール(Fiery food、boring beer)」と題したソウルリポートを掲載。韓国のビールは大手メーカーの寡占により競争力が落ちているため“まずい”とし、英国の設備で製造している北朝鮮の「大同江ビール」の方が味は優れていると伝えた。

 同誌の報道を受けて、韓国の大手ビールメーカー「Hite−Jinro」と「Oriental Brewery(OB)」は28日、相次ぎ反発した。

 Hite−Jinro側は、「高級原料を使った一部のビールを除き、輸入ビールと国産ビールの差はそれぞれの特性によるもので質の差ではない」と主張。OB側も、「韓国ビールの多くは麦芽70%以上で、OBゴールドラガーといった麦芽100%のビールもある」と主張。「麦芽が高価なため使用量が少ないという意見もあるが、これは消費者の好みに合わせるため麦芽の量を調節したもの」と反発した。

 両社は、韓国のビールは苦みが強い「ヨーロッパ式」からなめらかな味わいの「米国式」に変化してきたとし、同誌の記事は、消費者の好みやビールの製造技法などをよく知らないため生じた誤解だと指摘。両社は今後、同誌に対して抗議書簡を送る予定という。(編集担当:新川悠)(イメージ写真:Photo by Thinkstock/Getty Images.)