『月刊シナリオ』と映画を見比べるのが、楽しい!

 前回、ちょっと意外なマンガの趣味を披露してくださった韓英恵さん。ですが、普段は名言集や詩集を手に取ることが多いそうで、特に2〜3年前に出合ったある一冊にパワーをもらっているのだとか。

「『わたしはわたし。そのままを受け止めてくれるか、さもなければ放っといて』という名言集です。本屋さんで偶然この長いタイトルを見かけて、気になって開いてみたのが出合いのきっかけ。女性の名言だけを集めているというのが珍しく、ずっと大事に持っていたい本のひとつです。落ち込んだり気持ちが弱くなっている時、この本の言葉を心にしみこませてから仕事に臨んだりも。共感する言葉はその時々の気持ちによって違いますが、やはり女優の方々の言葉は印象に残るものが多いですね」(韓英恵さん)

 また女優業の勉強のためにと読んでいるのが、日本で唯一の映画シナリオ専門誌『月刊シナリオ』。話題の映画などの台本や対談記事などが載っているのだそう。

「プライベートでも好きで映画をよく観るんですが、『月刊シナリオ』に掲載されているシナリオと実際の映画を見比べて、違いを発見するのがすごく面白いんです。自分の好きな映画が載っている時に買いますが、最近特に読みたい!と思ったのは、昨年公開された『軽蔑』です。とても衝撃を受けた映画なんですが、知り合いの映画スタッフから本編とシナリオとでは結末が違うと聞いて。興味深かったですね」

 女優として日々勉強を重ねている韓さん、プライベートでは地元静岡の大学の国際関係学部に通う大学生。国際交流専門のゼミに入り忙しく活動しているそうです。

「ゼミでは特に日米関係について勉強しているのですが、先日は『映画のなかのアメリカ』『イエロー・フェイス--ハリウッド映画にみるアジア人の肖像』という2冊を参考に論文を書きました。世界中の人に映画を通して日本の文化を知ってもらいたい。また逆に映画が他国の文化を知る良い機会にという視点でまとめましたよ」

 仕事でも学校でもプライベートでも、映画とともに歩む韓さんの最新主演作『たとえば檸檬』は12月15日公開! 『アジアの純真』に続き片嶋一貴監督と2度目のタッグで、テーマは母と娘の歪んだ愛と憎しみ。観ていて辛くなるほど残酷でありながらも、美しさを感じる映画です。こちらもぜひお楽しみに!

《プロフィール》
韓英恵(かん・はなえ)
1990年11月7日生まれ。僅か10歳の時に『ピストルオペラ』(01年/監督:鈴木清順)で小夜子役に抜擢される。以後、その個性的な顔立ちから気鋭の監督とのコラボが続く。主な出演作に『誰もしらない』(04年/監督:是枝裕和)、『疾走』(05年/監督:SABU)、『マイ・バック・ページ』(11年/監督:山下敦弘)、『アジアの純真』(11年/監督:片嶋一貴)など。


撮影=清水コウ
取材・文=根本美保子



『世界から猫が消えたなら』
 著者:川村 元気
 出版社:マガジンハウス
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