フランスのカルチャーサイト「Everyーweb.com」は、日本人の着物と浴衣について紹介した。

 日本文化のイメージと言えば、伝統的な着物と浴衣があるが、着物は高価で特別な行事のために着るものであり、体系化された作法があると紹介。これに対して浴衣はよりカジュアルなもので、家でリラックスするために着たり、お風呂上がりにも着られる便利なものだと説明した。また温泉旅館でも、お客さん用に浴衣が部屋に用意されていることを伝えた。

 そもそも浴衣は、夏の間リネン素材の着物として登場し、「ゆかたびら」と呼ばれて貴族がお風呂上がりに着ていたものだと説明。「浴衣」の語源が「お風呂の着物」に由来していることにも触れ、男性でも女性でも着ることができると述べた。

 また、着物と同様に浴衣にも帯が必要で、日本の伝統的な衣装に不可欠なアイテムであり、いろいろな結び方でコーディネートを楽しむことができて、デザインや色も無数に選択することができると伝えた。

 フランスでは、日本文化の影響が顕著になってきており、特にパリでの「ジャパンエクスポ」やリヨンでの「ジャパンタッチ」などで浴衣を着ているフランス人を見ることもめずらしくもないという。

 フランスの若い女の子たちは、不器用ながらも日本的な服装への情熱を燃やしており、浴衣の襟の重ね方が間違っていたりすることもあると指摘。筆者はこれに対し、もともとは武器を隠すために、左側を上(右前)にして重ねることになっている。もし右側を上(左前)にして重ねれば、死人を意味するので注意したいと解説した。

 日本の着物や浴衣について、フランスでも関心を持っている人が少なからずいる様子がうかがえる。(編集担当:下田真央・山口幸治)