韓国歌手に幼稚な復讐 「韓流ゼロ」の紅白に韓国紙激怒

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韓国でも有名な「NHK紅白歌合戦」に今年は韓国歌手が1組も出場しないことについて、韓国メディアが怒りを露わにしている。

NHKは26日に今年の出場者を発表した。嵐やAKB48など、白組紅組計50組のアーティストたちの出場が決定したが、3年連続で出場していた東方神起や、昨年初出場を果たしたKARA、少女時代といった韓国歌手の名前はどこにもなく「韓流ゼロ」となった。

NHK側は、「選考は世論の支持、今年の活躍、演出・企画を総合的に判断した」と公平に審査した結果だとし、竹島の領土問題など政治的な影響は「ない」と説明。しかし、韓国側は「韓国歌手は今年も日本で活躍していた」として、NHKの説明には納得できないようだ。

韓国紙「韓国日報」は27日、『日本、韓国歌手に幼稚な復讐“波紋”』というタイトルの記事を掲載した。記事では、「少女時代は10月に日本でニューアルバムを発表し人気を集めている。KARAも来年に5万人規模の東京ドームコンサートを開催する。韓国歌手は引き続き活躍しており、NHK側の説明は説得力に欠ける」とし、韓国歌手を入れなかったことについて批判した。

李明博(イ・ミョンバク)大統領の竹島上陸や、天皇陛下への謝罪要求発言があった8月中旬以降、日韓関係は本格的に悪化した。記事は、日本の韓国歌手を排除する動きは、この頃から出始めていたのではないかと推測し、日本国内で広がる反韓感情を意識して、NHKは今年の紅白から韓流を排除したのだろうと分析した。

■今だけ「韓流ゼロ」

韓国歌手の出演を「ゼロ」にしたのはNHKだけではない。FNS歌謡祭、ベストヒット歌謡祭も同様だ。日本のインターネット上では、放送局が年末の番組に韓国歌手を出場させなかったことを評価する声があがった。

だが、このような韓国歌手を「ゼロ」にする動きは、衆院選を控えた今だけという見方もある。韓国日報の記事では、「12月に選挙を控えているため、歌謡祭を主催する放送局が竹島問題などに敏感な政界の顔色を伺っている節もある」「選挙が終われば、韓国歌手の出演が増える可能性はある」という韓国の専門家の話も紹介している。

今回、NHKによる紅白の「韓流ゼロ」は韓国にも大きな衝撃として伝わったが、来年は一気に復活といったことも考えられる。

参照:韓国日報
参照:第63回 NHK紅白歌合戦

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