あなたの株ポートフォリオはどのタイプ?損得タイプ別税金シミュレーション!
2013年からは復興特別所得税が追加課税され、株の譲渡益や配当金が10.147%に。さらに2014年からは税率が10%から20%に。株式市場に訪れる大増税時代の対策は?


タイプ? 確定損益0円→保有銘柄+100万円
まずタイプ?は、年間通算損益が0円で、保有するA銘柄の含み益が100万円の場合。「今年12月末までに売却すると税額は利益100万円の10%課税で10万円。2013年1月からは10万1470円、2014年1月1日以降は税率が20.315%になるので税額も20万3150円に倍増します」(西原さん)



タイプ? 確定損益0円→保有銘柄−40万円
タイプ?は、年間通算損益0円で含み損が40万円のB銘柄保有のケース。「当然、いつ売却しても税金は0円ですが、今後の株取引で利益が発生するケースもあるので、損失はできるだけ確定申告をして、3年間の損失繰越控除の対象にすべき。利益確定は2012年末日までに、損失確定は利益と通算できるタイミングでというのが基本」(西原さん)



タイプ? 確定損益0円→+100万円の株と−40万円の株
タイプ?は、100万円儲かっているA銘柄と40万円損しているB銘柄のケース。「同時に売却すれば100万円−40万円で60万円の利益になりますから、それぞれの期間の税率に応じた税額が適用されます。当然、最もおトクなのは10%課税の2012年中に売却したケースです」「利益は2012年中に確定、損失は2014年1月以降に確定すれば、税金を減らせます。その典型例が左のシミュレーション。2012年に支払う税金は10万円だが、−40万円の損失を確定申告をして、今後得られる譲渡益や配当収入と相殺すれば、20%課税の負担を極力減らせます」(西原さん)



タイプ? 確定利益+50万円→+100万円の株と−40万円の株
タイプ?は、今年すでに50万円の確定利益がある状況。「AとBを同時売却する場合は10%課税の2012年中がおトク。バラバラの場合はA銘柄を2012年中に売って税率10%の最小税金を支払うパターンです。B銘柄の損失40万円は、税率が20%超になった後、ほかの銘柄の売却益や配当収入を相殺するために使うという裏ワザも。もちろん株価次第でいつ売却するのが有利かは変わるので、税率変更に惑わされて利益確定や損切りを遅らせるのはNGです。しっかり見極めましょう」(西原さん)



タイプ? 確定損失−50万円→+100万円の株と−40万円の株
タイプ?は、確定損失が50万円あるケース。「確定損失がある場合は含み益のあるA銘柄を売却して損益通算すれば、税金面では非常におトクになります。損失の3年間繰り越し制度は今後も存続する予定なので、年間損益がマイナスだった場合は確定申告をして、損失の繰り越し手続きをするべきですね。ただし、株の売却益を確定申告すると配偶者控除などの適用に影響が出ることもあるので要注意。事前にしっかりチェックしましょう」(西原さん)



まとめ 年内にできるSPECIALワザ 配当額と同額の損失を確定
2009年に導入された配当金と株の譲渡損失の損益通算。配当金を特定口座(源泉徴収あり)で受け取っていれば証券会社が自動的に通算してくれる。配当額と同額の譲渡損失を年内に確定させれば、源泉徴収された配当金の税金が戻るので利用しない手はない!

「配当金にかかる税金を少しでも減らしたいなら、含み損のある現物株を配当金と同額の損失が出る程度まで損切りする方法も。事前に配当金の受取方法などを指定しておけば証券会社が年末に通算してくれるので簡単便利です」(窪田さん)



西原 憲一
UFPF代表取締役

税理士、CFP認定者。FP業務のほか、セミナー講師、マネー誌執筆でも活躍。税金の払い方を考えるタックスプランニングの達人。



窪田 朋一郎
松井証券シニアマーケットアナリスト

松井証券シニアマーケットアナリストとして活躍中。



この記事は「WEBネットマネー2012年12月号」に掲載されたものです。