中国の招商銀行(CMB)と米コンサルティング会社「ベイン・アンド・カンパニー」が共同で発表した「2011中国個人財富報告」によると、個人資産が1億元(約13億円)を超える中国の企業オーナーの27%がすでに外国籍を取得していたほか、47%が移民を検討中であることが分かった。中国青年報が報じた。

 中国の富豪たちが国外へ移民する理由のうち、もっとも多かったのは「子女の教育の利便性のため」であり、次いで「財産の保障」と続き、さらに「老後の準備のため」だった。

 中国では、国内で築いた財産を海外に移転し、中国籍を捨てて外国籍を取得する富豪が増えている。先日も四川料理のチェーン店を展開している企業オーナーの張蘭董事長が外国籍を取得していたことが分かり、大きな注目が集まった。

 中国社会科学院によると、中国から他国へ移民する人数は世界最多となっており、すでに4500万人が中国籍を捨てて移民したという。(編集担当:及川源十郎)