にわかには、我が目を信じられませんでした。
各スポーツ紙の「ハム 大谷への二刀流提案」のことです。
確かに大谷翔平選手は、投打に非凡なものを持っているようで、時速160kmの豪速球を投げるだけでなく、高校通算56本塁打の打力を誇ります。

アメリカでは、1940年代のマイナーリーグで打撃三冠王&20勝達成というバケモノのような記録も残っていますし、近年では1999年にアストロズのマイク・ハンプトンが20勝を挙げつつ打っては打率3割を記録しました。

しかし、しょせん前者は70年近く前のマイナーリーグでのことであり、後者もあくまで投手が打撃でも傑出した成果を披露しただけで、本業ではありません。

日本ハムは、本気でNPBという世界有数の高水準の舞台で「投打二刀流」なんぞが通用すると考えているのでしょうか?
仮にあり得たとしても、それは短期間だけの投打に中途半端なゲテモノとしてでしょう。

今の日本ハムに求められているのは、投打に非凡な若者に対し、どちらの才能で育成したいか明確なビジョンを示すことではないでしょうか。

大谷選手はメジャーを志向しており、日本ハムも前回の交渉では「将来メジャーでプレーするためのステップとして、NPBでのプロキャリアスタート」を薦めたと報道されています。

「二刀流」なんぞにうつつを抜かして、将来メジャー移籍の夢が叶うのでしょうか。
投手または打者の専業とは比較にならない故障のリスクを抱えてしまう気がします。

「打撃も素晴らしい大投手になってほしい」くらいの気持ちが、メディアに「投打二刀流」と歪曲され伝わったのが真相なら理解できますが・・・