あなたは「秘密基地」と言われて何を思い出しますか?

 実は秘密基地、辞典には載っていない言葉なのです。比較的新しい造語だから、という理由がありますが、どうやら定義すること自体難しいというのです。確かに、秘密基地のカタチは様々。特定の型がなく自由な発想をもって秘密基地となります。人それぞれ、思い描く秘密基地は違うでしょう。

 「子どもたちは自我が芽生える頃から、自分だけの空間を欲しがりますし、初めて友達ができて、一緒に作業をしたり役割を分担したりするなどの社会性を学びます。秘密基地作りはちょうどこの時期に行われる、大人になっていくために必要な遊びの一つではないでしょうか」と、書籍『秘密基地の作り方』の著者であり「日本キチ学会」※の尾方孝弘氏はいいます。

 規模の大小に関わらず、空間・役割といったもの秘密基地から学んだ人は多いはず。

 「秘密基地を作るということは、場合によっては大人が決めたルールからはみ出す行為を伴います。しかしこういう時代だからこそ、いろんな失敗をしながら、社会の仕組みの正しさや間違いについて、子どもたちが自分の力で考えるための、生き生きとした発想力を身につけていってくれたら......」とも尾方氏は語ります。

 ルールをはみ出すということは、危険なモノ・コトと近づくことになります。しかし、子供の時にある程度の危険を経験しておかないと、どんどん危険に対して鈍感になっていくもの。危険の経験は悪いことばかりではありません。ただ、そんなことを見越した大人たちが新たなルールを作ることになるのですが......。

 そんな大人たちも童心にかえって秘密基地を作ってみてもいいのかもしれません。忘れていた冒険心を取り戻せるでしょう。さて、現代版の秘密基地はどんなカタチになるのでしょうか。想像するだけでも楽しくなってきます。

※「日本キチ学会」とは、1999年に設立され、秘密基地に関するあらゆる研究・実践を通し楽しむことを目的としており、多様な年齢層の学会員によって構成されている。




『秘密基地の作り方』
 著者:尾方孝弘
 出版社:飛鳥新社
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