【ミリヲタ的グルメ】第23食 インド軍レーション

皆様こんにちは。ミリタリーにおける『食』、特にレーションについてご紹介していくDachoの『ミリヲタ的グルメ』。
今回は、インド軍のレーションをご紹介します。

インドの食べ物と言えば、やはりカレーだと思いますが、果たしてレーションにも入っているのでしょうか?

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●インド軍レーション
インド軍レーションは、このような緑色のビニールバッグに入っています。いわゆる24時間レーションで1日分の食料が入っていますが、他国と比べても結構大きい方です。

インド軍レーションパッケージ

表面には、英語で内容が書いてあります。ヒンディー語など現地の言語は使われていないので、翻訳が楽でした。

インドのベジタリアンマーク

バッグの右側に、四角い白地に緑色の円のマークがありますが、これはインドにおけるベジタリアンを示します。このレーションは、ベジタリアン用のメニューのようです。

インド軍レーション内箱

バッグを開けると、コンロのセット一式と箱に入ったレーション本体が出てきました。
さらに開封していきます。

インド軍レーション内容物

以下が内容物のリストです。

・スジ・ハルヴァ(ドライフルーツのハルヴァ)300g
・野菜とハーブのプラーオ(ピラフ)300g
・野菜と豆とマッシュルームのカレー300g
・豆とバターのカレー300g
・チャパティ/パラサ320g
・紅茶25g
・砂糖36g
・粉末ミルク30g
・ソフトバー100g × 2パック
・固形燃料110g(18タブレット)
・マッチ2箱
・簡易コンロ1個
・プラスチックコート紙皿3枚
・ティッシュペーパー3枚
・ステンレススプーン1本
・カミソリの刃1枚

やはりカレーが入っていますね。しかも2食分も。そしてインドらしい物珍しい料理ばかりですね。
料理のパッケージにもそれぞれベジタリアンマークが入っています。
ハルヴァとは、お菓子の名前です。インドから北アフリカまで、広い地域で食べられているそうです。
チャパティとパラサは、クレープのような平たいパンのことです。
紙皿が入っているのは珍しいです。他に思い当たるのは、韓国軍のレーションぐらいでしょうか。一般的なレーションは、食器に盛り付けずに容器から直接食べるようになっています。
金属製のスプーンやカミソリの刃なども独特な品目だと思います。

 

●試食
実は、このレーションは2003年製で賞味期限は2004年、つまり8年も前に期限切れになっています。今回は、鼻と舌の鋭敏さが頼りの危険な任務です(笑)
それでは、このレーションを3回に分けて試食しましたので、その模様を見ていきましょう。

 

インド軍レーション豆カレーとチャパティ

1食目は、『豆とバターのカレー』、『チャパティ/パラサ』、『紅茶』と『ソフトバー』にしました。
まずは豆とバターのカレー、変な匂いはしません。インド料理屋でお馴染みのスパイシーな香りです。 その名の通り豆だらけで、写真では分かりにくいですが小さな豆と大きな豆の2種類が入っているようです。 一口食べてみると、結構美味しいです。変な味はしません。辛さは、日本のレトルトカレーなら辛口程度で、問題なく食べられます。

次は、チャパティ/パラサ。全く膨れていないパンが6枚入っていました。白っぽいプレーンなもの、黒っぽいもの、野菜か何かが練り込まれたものの3種類が各2枚ずつあります。 これもまず一口だけ食べてみましたが、危険な感じは全くありません。どうやら、8年の超過など恐るるに足らず、といったところでしょうか!(笑)
でもパサパサでカチカチです。元からそうなのか、製造から9年もたったからなのか、その辺は不明です。 3種類とも味はほとんど無く、カレーをのせて食べるととても美味しいです。

紅茶は、ティーバッグではなく1日分の茶葉がまとめて袋に入っていました。マグカップで4〜5杯分はありそうです。もしかして茶こしはインド軍兵士の標準装備なのでしょうか? 紅茶用の粉末ミルクと砂糖もそれぞれ1日分がまとめて1袋に入っています。粉末ミルクを開封すると、なぜか黄土色です。古くなっているからか、元からなのか……。 紅茶に入れてもうまく溶けません。カップの底に沈殿するミルクは初体験です。匂いも味も腐ってはなさそうですが、人工的な香料の匂いがします。全部飲む気にはちょっとなれませんでした。

ソフトバーは、写真の板状のものが全部で4枚入っていました。かつては『ソフト』だったのかもしれませんが、とても固いです。結構甘く、フルーツ系の安っぽい香料の匂いがしますが酸味はありません。 キャラメルに近いですが、ちょっと残念なお菓子でした。

 

インド軍レーション スジ・ハルヴァ

2食目は、軽めに『スジ・ハルヴァ』と『紅茶』、『ソフトバー』です。
スジ・ハルヴァは、温めて食べるようにパッケージに書いてありました。(もちろん他の料理パッケージにも書いてあります。) 開封すると、白っぽい板状の食べ物が出てきました。汁気が多めで、端の方にナッツとレーズンが見えます。 食べてみると、パンケーキのシロップ漬けといった感じでしょうか。フワフワやモチモチではなく、しっとりな食感です。 初めは美味しかったのですが、300gも食べるには甘過ぎました。半分の量なら美味しく完食できたと思うのですが……

紅茶は、前回粉末ミルクがダメだったので、今度はミルク抜きにしてみました。 普通の紅茶の良い香りがして古さは感じられませんが、時々その香りを隠すようにエスニックな香料のような匂いがします。紅茶葉に何か混じっているのかもしれません。 味も良かったので、ミルク抜きは正解でした。でも、賞味期限内の粉末ミルクはどうなのか、試してみたいですね。

ソフトバーは、4枚を3回に分けた都合上、今回は2枚の割り当てですが、正直全く食べる気が起こりません(笑)

 

インド軍レーション野菜カレーとプラーオ

最後は、『野菜と豆とマッシュルームのカレー』、『野菜とハーブのプラーオ』、そしてまたもや『紅茶』、『ソフトバー』です。
野菜と豆とマッシュルームのカレーは、グリーンピースがたくさん入っています。そしてマッシュルームも確認できますが、野菜は何が入っているのかよく分かりませんでした。 色は真っ赤で、トマトの味のような気もするのですが、確信が持てませんでした。というのも、酢でも入っているのか、かなり酸っぱくて細かい味がよく分からなかったのです。 酸っぱいカレーは初めて食べましたが、変わった味で面白いですね。これも辛さは、日本のレトルトカレーの辛口程度です。

野菜とハーブのプラーオは、グリーンピースとインゲンと人参が入っていました。何だか豆ばかり食べている気がします。 そして料理名に『ハーブ』と付いている通り、ローリエらしき葉っぱが入っていました。これは食べられませんね。 『プラーオ』は、ピラフの事らしく、味付けされた米料理です。比較的あっさり味で、可もなく不可もなくといった感じでした。

紅茶は、もちろんミルク抜きです。
そしてソフトバーは、もう勘弁してください(笑)

 

ソフトバーとミルクは残念でしたが、どの料理も意外と美味しく、インドの味を楽しめました。
そして古さの割には意外なほど劣化していませんでしたが、レーションオタクは「もしかして防腐剤がたっぷりと……」などと余計な心配は決してしません(笑)

 

【注意してください!!】
インド軍レーションを初めとする各国のレーションは、我々民間人が手に入れて食べることを前提としていません。
これらを販売する業者なども、あくまでコレクション品として取り扱っています。
食品としての安全性は、各国政府、製造業者、販売者の誰も保証してくれませんので、万が一食べる場合は、すべて自己責任になります。

(文・写真:Dacho)