“A級戦犯”逃れで「出番減らして」と懇願した

 最高視聴率36・7%を記録した「ロングバケーション」(フジテレビ系)以来、16年ぶりに山口智子(48)が連続ドラマに帰ってきた。ところが、時の流れは厳しかったようだ。なんと、早くも大コケムードなのである。

 山口の出演で話題を呼ぶ「ゴーイング マイホーム」(フジ系)は10月9日にスタートしたが、フジがこのドラマに注ぐ力の入れようは尋常ではなかった。

「16年ぶりのドラマ出演に重い腰を上げてくれた山口に恥をかかせるわけにはいかないですから、キャストは万全の態勢を敷きました。主演にヒットメーカーの阿部寛(48)を据え、脇を固めるのも、宮崎あおい(26)や西田敏行(65)など、幅広い世代に支持される豪華キャストとなった」(スポーツ紙芸能担当記者)

 そして監督、脚本には、「誰も知らない」「ワンダフルライフ」など、国内外で評価を受ける映画監督・是枝裕和氏をテレビドラマ初となる起用である。

「並行して秋ドラマでは、月9でキムタク主演の『PRICELESS』が始まりました。フジでは相乗効果を狙って、2つのドラマがスタートする前から山口とキムタクが共演した『ロンバケ』の再放送を流した。まさに万全の状態で放送を開始したんです」(テレビ情報誌記者)

 この16年間、CMを中心に仕事をこなしてきた山口は、久々のドラマの現場にも臆することなく臨んでいたという。

 ドラマ関係者が言う。

「山口は、是枝監督にも『台本がおかしいと思ったら、夜中でもすぐ監督に電話しますね』とやる気を見せていた。地方ロケの際には、夫の唐沢寿明(49)がイタリア料理のケータリングを差し入れに持ってきて妻の復帰をバックアップするなど、すこぶるいい雰囲気でした」

 ところが、初回の放送を終えると、出てきた視聴率は13・0%。それでも徐々に回復していくものと思いきや、8・9%→8・4%→7・7%と、急降下の一途をたどるばかり。かつての栄光など見る影もないトホホぶりなのである。

「この大惨敗を受けて、山口はA級戦犯をまぬがれるためか『もっと出番を減らしてください』と懇願しているんです。しかし、監督には直接言えず、スタッフに伝えているため、そのスタッフは監督にどう伝えていいものか板挟み状態だといいます」(前出・ドラマ関係者)

 山口の復帰作大コケを受けて、芸能評論家の三杉武氏はこう語る。

「若い世代のテレビ離れが著しい中、松嶋菜々子の復活や鈴木保奈美の女優復帰など、かつての視聴率女王たちで30代後半から40代を中心に視聴者を取り込もうという流れになった。ところがホームドラマという設定が、トレンディ女優・山口のイメージにそぐわなかったのでは」

 今ドラマ終了後、再びロングバケーションとならなければいいが‥‥。