どこが進化した?GALAXY Note II SC-02Eを初代GALAXY Note SC-05Dと徹底比較(ハードウェア編)【レビュー】
GALAXY Note SC-05D(左)とGALAXY Note II SC-02E(右)を比較! |
NTTドコモから今週金曜日16日に発売開始されるサムスン電子製Androidスマートフォン「GALAXY Note II SC-02E」。今年4月に発売された初代「GALAXY Note」こと「GALAXY Note SC-05D」の後継機種で、2代目GALAXY Noteとしていろいろとパワーアップしています。
GALAXY Noteの最大の特徴であるワコムの技術を応用して繊細なペン入力が行える「Sペン」も進化し、さらに、もう一つの魅力の5インチ超の大画面ディスプレイも5.5インチに大型化され、デザインも含め非常に洗練されてきています。
Sペンの進化については別途紹介するとして、外観およびハードウェアでは、まず、ディスプレイが5.5インチに大型化しています。
ただし、GALAXY Note SC-05Dは解像度がワイドXGA(800×1280ドット)だったのに対し、GALAXY Note II SC-02EはHD(720×1,280ドット)になり、横の解像度が80ドット減っています。実用上それほど気にならないかとは思いますし、HDサイズになったことで、16:9のムービーコンテンツなどを閲覧する際にぴったりと表示できるようになっています。
また、両機種ともに有機ELを採用していますが、GALAXY Note II SC-02EはGALAXY Note SC-05Dに比べ、解像度が低くなり、サイズが大きくなっているので、285ppiから267ppiに下がっていますが、GALAXY Note II SC-02EではHD Super AMOLEDになり、ペンタイル表示ではなくなりました。
さらに、縦横比が変わり、縦長になったことで、横幅は83mmから80mmと狭まって、若干ですが持ちやすくなっています。なお、縦は147mmから151mmと長くなっています。
厚みは9.7mmとGALAXY Note SC-05Dと同じで、質量も約189gとGALAXY Note SC-05Dの約184gとほぼ同等です。デザイン的に特にでっぱりもないため、薄さを比較しても段差がないくらいに同じ感じとなっていました。
持ちやすくなったとはいえ、基本的にはかなり大きいので、きっちり持って片手で操作というのはなかなか難しく、その点においてはそれほど使い勝手はGALAXY Note SC-05Dとは変わってないかなという印象です。よって、GALAXY Note II SC-02Eでも片手操作向けに通話や文字入力、電卓、ロックパターン解除については片側に寄せて表示する機能も引き続き搭載されています。
ディスプレイの上には、インカメラや照度センサー、通話用スピーカーが配置されており、ディスプレイの下には中央にクリック感のある物理キーによるホームキー、その左右に左に静電式のメニューキー、右にバックキーが配置されています。ホームキーが若干ですが、サイズが小さくなっており、並べてみると、ディスプレイの周囲のベゼルがかなり狭くなっているのがわかります。
インカメラは、GALAXY Note SC-05Dでは有効約196万画素CMOSでしたが、GALAXY Note II SC-02Eは有効約190万CMOSに変更されています。インカメラを使って目線の動きによってディスプレイの消灯を防ぐ「スマートステイ」機能も対応しています。
本体カラーは、GALAXY Note SC-05Dではセラミックホワイトの1色のみでしたが、GALAXY Note II SC-02Eではマーブルホワイトに加え、アンバーブラウンというしぶい茶色が追加されています。GALAXY Note SC-05DのセラミックホワイトとGALAXY Note II SC-02Eのマーブルホワイトは並べて比較するとGALAXY Note II SC-02Eのマーブルホワイトのほうが少し黄色味があるというかクリーム色というか乳白色というような色合いになっています。
GALAXY Note SC-05Dで好評だった同梱品のバッテリーカバー一体型フリップカバーは、SC=02Eでも同梱されます。GALAXY Note SC-05Dではセラミックホワイトなのに、フリップカバーがオレンジに近い茶色でしたが、一部から色が不評だったということで、GALAXY Note II SC-02Eでは、マーブルホワイトには白色、アンバーブラウンには茶色のフリップカバーが付属します。
ディスプレイの上には「GALAXY SIII SC-06D」にも搭載されていた着信などを通知する通知用LEDインジケーター(ライト)が搭載されています。通知用LEDライトは充電中やバッテリー残量不足、通知、録音をLEDが光って通知します。それぞれ設定で個別にオフにすることも可能です。
左右上下の側面はGALAXY Note SC-05Dと同じで、右側面に電源キー、左側面に音量上下キー、上側面に3.5mmイヤホンマイク端子およびワンセグ用ロッドアンテナ、下側面にmicroUSB端子およびSペンが配置されています。microUSB端子は、受電および外部接続に用いることができ、MHL対応で専用MHLアダプターを利用することで、HDMI出力が行えます。
背面には有効810万画素裏面照射型CMOSアウトカメラやカメラ用LEDライト、モノラルスピーカー、Felicaマークが配置されています。GALAXY Note SC-05Dではアウトカメラは有効約810万CMOSでしたが、GALAXY Note II SC-02EではGALAXY SIII SC-06Dから採用されている裏面照射型CMOSに変わっており、カメラ機能はGALAXY SIII SC-06Dよりもよくなっているということです。
また、GALAXY Note SC-05Dでは海外モデルと同じNFCが搭載されていましたが、GALAXY Note II SC-02EではSC-06Dから搭載されているおサイフケータイ(Felica)に変更されています。なお、ドコモ向けの今冬モデルではいくつかの機種でFelicaとNFCの両方を搭載しているものがありますが、GALAXY Note II SC-02EではFelicaのみとなっています。この点については、サムスン電子では「FelicaとNFCがワンチップになったら両対応ということもあるだろう」とし、「現時点では、FelicaとNFCのチップを個別に搭載することはスペース的になかなか難しい」と説明していました。
バッテリーはGALAXY Note SC-05Dの2,100mAhからGALAXY Note II SC-02Eでは3,100mAhと大容量化しています。これによって、少消費電力化も伴って連続待受時間や連続通話時間はおよそ2倍になっています。
バッテリーカバーを外したところに、SIMカードスロットおよび外部メモリーのmicroSDカードスロットがあります。SIMカードはmicroSIMカード(ドコモminiUIMカード)、microSDはmicroSD/microSDHC/microSDXCに対応しており、最大64GBまで利用可能となっています。
内蔵ストレージ(ROM)は32GB、メモリー(RAM)は2GBとなっています。メモリーがGALAXY SIII SC-06Dと同じ2GBに倍増したのはありがたいところです。その分、画面を2分割して同時に複数の機能を利用できる「マルチウィンドウ」にも対応しています。こちらは別途紹介予定です。
通信方式としては、GSM/GPRS/EDGEおよびW-CDMA/HDPA、LTEに対応しており、国内ではFOMAハイスピードによって下り最大14Mbps/上り最大5.7Mbps、Xiによって下り最大100Mbps/上り最大37.5Mbpsでデータ通信が可能となっています。LTEは1.5GHzおよび2.1GHz帯のデュアルバンド対応で、残念ながら800MHz帯には対応していません。通信チップはQUALCOMM製「MDM9215」を採用し、これまでのLTE対応チップセットと比べると新世代なので、消費電力が抑えられています。
この他、無線LAN(Wi-Fi)にIEEE802.11a/b/g/n準拠で5GHz帯によるHT40対応、Bluetooth 4.0+LEに対応し、赤外線には非対応となっています。Wi-Fiテザリング(海外利用可能)、WORLD WING(クラス4)、エリアメール、ワンセグなどにも対応しています。
センサー系は、すでに記載した照度センサーの他に、A=GPSや加速度センサー、地磁気センサー、電子コンパス、気圧センサーを搭載しています。加速度センサーなどによるモーション機能も引き続き対応しています。
アプリケーションチップは最大1.6GHz駆動クアッドコアCPUを内蔵したSamsung製「Exynos4412」を採用しています。同じチップは「GALAXY SIII α SC-03E」にも搭載されていますので、今後ベンチマークなどをして、他のクアッドコアCPU搭載モデルとの違いなども見ていきあちと思っています。
Sペンが太くなって、形状が円柱から三角柱になって、さらに、長さも多少長くなっています。これによって、手の大きな人でも持ちやすく、書きやすくなっています。
また、Sペンの収納部分にセンサーが搭載されており、Sペンを抜くと、画面に抜いたことが表示されるほか、Sペンを抜くとSノートを含む専用のメニュー画面が表示されます。
ペンにボタンが搭載されているのも変わらず、ボタンを押しながらペン操作をすることで、さまざまな操作ができる「Sペンジャスチャー」にも対応しています。
この他、Sペンのペン先が若干凹むようになっていて、ペン先の素材も従来のプラスチックから柔らかいラバー素材に変更したことによって、これまで128段階の筆圧検知だったものが、1024段階まで向上し、より紙のノートに描くのに近い感覚でメモなどを取ることができるようになっています。
ただし、少し使ってみたところでは、形状が三角柱にになっており、向きがあるため、決まった方向で装着しないといけなく、抜くのは長くなっているものの特にこれまでと変わらない印象ですが、装着するときに若干面倒さがあるかなと感じました。
最後にスペック比較表にてまとめておきます。GALAXY Note SC-05DはAndroid 4.0(開発コード名:IceCream Sandwich)にOSバージョンアップをした後に少し動作に気になる感じもありましたので、クアッドコアCPUになり、そういった点がなくなったのが一番の魅力なのかもしれません。サクサク動作でペン操作も快適になったということで、さらに魅力の増したGALAXY Note II SC-02Eは非常に魅力的な製品に仕上がっていると思います。続けて、Sペンの進化やソフトウェアの違いなども紹介していきますので、ご期待ください。
商品名 | GALAXY Note II | GALAXY Note | |
型番 | SC-02E | SC-05D | |
大きさ | 約151×80×9.7mm | 約147×83×9.7mm | |
質量 | 約189g | 約184g | |
ディスプレイ | サイズ | 約5.5インチ | 約5.3インチ |
解像度 | HD(720×1,280ドット) | ワイドXGA(800×1280ドット) | |
種類 | 有機EL | 有機EL | |
色数 | 1677万色 | 1677万色 | |
内蔵ストレージ(ROM) | 32GB | 32GB | |
メモリー(RAM) | 2GB | 1GB | |
外部メモリー | microSDXC(最大64GB) | microSDHC(最大32GB) | |
バッテリー容量 | 3,100mAh | 2,100mAh | |
3G連続待受時間(静止時[自動])(時間) | 約620 | 約350時間 | |
LTE連続待受時間(静止時[自動])(時間) | 約650 | 約310時間 | |
GSM連続待受時間(静止時[自動])(時間) | 約580 | 約310時間 | |
連続通話時間(3G/GSM)(分) | 約850分/約720分 | 約430分/約530分 | |
アウトカメラ | 有効画素 | 約810万 | 約810万 |
記録画素 | 約810万 | 約800万 | |
種類 | 裏面照射型CMOS | CMOS | |
インカメラ | 有効画素 | 約190万 | 約196万 |
記録画素 | 約190万 | 約192万 | |
種類 | CMOS | CMOS | |
アプリケーションチップ | メーカー | Samsung | QUALCOMM |
型番 | Exynos4412 | APQ8060 | |
最大周波数 | 1.6GHz | 1.5GHz | |
CPUコア | 4(クアッド) | 2(デュアル) | |
通信チップ | メーカー | QUALCOMM | QUALCOMM |
型番 | MDM9215 | MDM9200 | |
ワンセグ | ○ | ○ | |
赤外線 | ― | ― | |
防水・防塵 | ― | ― | |
おサイフケータイ(Felica) | ○ | ― | |
NFC | ― | ○ | |
Xi | 100Mbps/37.5Mbps | 75Mbps/25Mbps | |
FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA) | 14Mbps/5.7Mbps | 14Mbps/5.7Mbps | |
ボディーカラー | Marble White Amber Brown | Ceramic White | |
OS | Android 4.1 | Android 2.3 (発売後にAndroid 4.0にアップデート) |
記事執筆:memn0ck
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・サムスン、GALAXY Note IIを丸の内と渋谷の都内2ヵ所で体験できる「GALAXY Studio」を開催 - S-MAX - ライブドアブログ
・NTTドコモ、5.5インチディスプレイ搭載Android 4.1スマートフォン「GALAXY Note II SC-02E」を11月16日に発売予定!11月9日から事前予約開始 - S-MAX - ライブドアブログ
・ドコモスマートフォンラウンジにて「GALAXY Note II SC-02E」と「MEDIAS U N-02E」の先行展示を開始 - S-MAX - ライブドアブログ
・着実に進化して悔しいけれどお前に夢中ギャラ……ドコモスマホ「GALAXY Note II SC-02E」を写真と動画でチェック【レポート】 - S-MAX - ライブドアブログ
・NTTドコモ、5.5インチディスプレイ搭載Android 4.1スマートフォン「GALAXY Note II SC-02E」を発表!進化したSペンとクアッドコアCPU&デュアルバンドXiで高速レスポンスへ - S-MAX - ライブドアブログ
・【CEATEC JAPAN 2012】NTTドコモブース、2012年冬モデル「GALAXY Note II SC-02E」を先行展示!おサイフケータイ対応でカラバリも2色あり - S-MAX - ライブドアブログ