小樽市民の伝統の味あんかけ焼きそば! 新たな観光グルメの発見か?!


観光地として名高い北海道・小樽。代表的なグルメはすしをイメージする人が多いはず。しかし、小樽市民の間では、今あんかけ焼きそばがブームだという情報をキャッチ。





早速、その実態を探ってみた。



小樽に行って驚いたのは、「あんかけ焼きそば人気投票」が行われているということ! それほど、あんかけ焼きそばは小樽市民に根付いているのか? 単なるブームではないらしい・・・。



■客全員があんかけ焼きそばを食すことも!「小樽ラーメン じょっぱり亭」



そこで、「あんかけ焼きそば人気投票」昨年のチャンピオン「小樽ラーメン じょっぱり亭」に行ってみた。早速注文してみる。



出てきたのは、えび、豚肉などが入った具だくさんのあんかけ焼きそば。オイスターソースベースの五目あんかけで、少し焼き目をつけためんが香ばしい。さすがはチャンピオンの風格。

メニューにはほかにもラーメンなど多数あるが、やはり一番人気はあんかけ焼きそば。客の全員があんかけ焼きそばを食べていることも珍しくない光景だというからすごい。



じょっぱり亭は、昨秋、コンビニエンスストアのサンクスが北海道限定で売り出した「あんかけ焼きそば」の監修も行った。何と、小樽・赤岩店だけで一日200食を売り上げた実績あるあんかけ焼きそば!



これは本当に、小樽観光といえばあんかけ焼きそばの時代がやってくるかもしれない。



■あんかけ焼きそばを食べに、ゴルフ場へ行く市民たち!



次に、名門ゴルフ場「小樽カントリー倶楽部(旧コース)」でも、あんかけ焼きそばが人気と聞き、行ってみた。



クラシックなクラブハウスの2階レストラン。広い窓から青々としたグリーンが、その先に日本海を眺めることができる。



さぁ、別にゴルフをしたわけでもないが、ランチのあんかけ焼きそばがきた。餡が滑らかで舌触りが良い。それにしても、「私のようにプレーをせず、あんかけ焼きそばだけを食べにくる客もいる」というのも納得の味。毎週のように来店する客もいるため、メインの具材は季節によってえびと豚肉で入れ替えているという。







■サラリーマンの定番ランチもあんかけ焼きそば?

そして小樽市民の台所、妙見市場に足を運ぶ。

市場内の弁当屋「なんじゃ」でも、あんかけ焼きそばは人気ナンバー1メニューで。昼時はサラリーマンたちが買い求めに来るのだ。







しかし、なぜ小樽であんかけ焼きそばなのか? 昨年発足した「小樽あんかけ焼きそばPR委員会」が仕掛けたブームというだけではなさそうだ。



事務局長の桂田さんに話を聞いてみる。



「あんかけ焼きそばは、昔から小樽の食堂・レストランの定番メニューなんです。ただ、当たり前過ぎて地元の人間は気づいていなかった。市外の人から『小樽はどの食堂に入っても、美味しいあんかけ焼きそばが食べられるね』と言われて、いまさら再発見したんです」。



PR委員会が調べたところ、市内だけで約100店舗があんかけ焼きそばをメニューに載せていた。しかも、ラーメン店・中華料理店はもちろん、食堂、喫茶店、ゴルフ場、スキー場、温泉施設にまで、あんかけ焼きそばが幅をきかせている。



実は、小樽であんかけ焼きそばが広まった理由は昭和32年にさかのぼる。当時は、デパートや商店が立ち並ぶ活気あふれる商業都市だった。そんな中、中華料理の名店「中華料理 梅月」がオープンする。この店の人気メニューが「五目あんかけ焼きそば(炒麺)」だったのだ。



小樽の中心街で買い物をし、その後、「梅月であんかけ焼きそばを食べる」というのが市民の間で流行した。それにならうかのように、ラーメン店や食堂にあんかけ焼きそばが広がっていったという。

その後、昭和39年をピークに人口が減少するなど産業構造の変化で、街は斜陽化していくが、あんかけ焼きそば文化は市民の間で、受け継がれていたのである。



そして今、55年の時を経て再びあんかけ焼きそばがブームになっている! 小樽へ行ったならすしもいいが、市民の定番・あんかけ焼きそばを味わってみたい!



(桐山 孝子)