日経平均の日足チャート(1年)。緑が5日、赤が25日、青が75日の移動平均線(出所:株マップ)

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 日経平均は調整色を強めています。これは米大統領選挙後、米国株が急落したからです。

 例えば、NYダウは、週末9日こそ前日比4.07ドル高と3日ぶりに小幅反発しましたが、7日と8日の2営業日で434.36ドル(3.28%)も下落しました。この米株下落の主因は、ブッシュ減税の失効と歳出削減が同時に発生する「財政の崖」と「連邦政府の債務上限引き上げ」問題への懸念です。

アメリカは来年に問題先送りの可能性も

 米財務省は10月31日、連邦政府の総債務残高が2012年末までに法律で認められた上限額に到達するとの見通しを明らかにしています。上限をすみやかに上げないと国債の新規発行ができず、予算執行や国債の利払いに支障が出る恐れが強まります。昨年の夏と同様に市場への深刻な不安が広がりかねません。しかし、上限の再引き上げに向けた12月の政治折衝は難航が予想されています。

 また、選挙後初めてホワイトハウスで会見したオバマ大統領は、いかなる対応策にも富裕層向け増税を盛り込む必要があるとの立場を崩しませんでした。一方、ベイナー下院議長も、富裕層向けを含むあらゆる増税を拒否する立場をあらためて強調しています。

 米議会とホワイトハウスは、12月末にかけ「財政の崖」への対応と「債務上限の引き上げ問題」を一体で協議していく見通しですが、その間は金融市場でも緊迫感が高まることでしょう。

 ただし、この協議は難航が予想されるものの、議会は11月13日からクリスマス休暇前にかけ開催されるレイム・ダック・セッションで、問題の先送りをはかる可能性が高いとみられています。

 つまり、問題は来年に先送りされる可能性が高いくせに、米議会とホワイトハウスが激しい論戦をするという、「茶番」「チキンレース」が延々と年内は継続される可能性が高いため、年内の投資環境については、悪化することはあっても、残念ながら改善することはなさそうです。

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