野生のまま外で自由に生きる猫と、人間に飼われる猫、一体どちらが幸せなのでしょうか。

 様々な考え方はあると思いますが、猫とクリエイターをテーマにしたWEBマガジン『ilove.cat』のなかで、麻布大学・獣医学研究科・動物応用科介在動物学研究室の大谷伸代先生、獣医学科・微生物第一研究室の宮地一樹先生らは、「寿命の面」から見ると、人間に飼われた方が幸せだという見方をしています。

 「圧倒的に人に飼われている猫の方が長生きですね。動物にとって最大のストレスはエサをどう獲るか、ですから、エサの心配がまるでないという意味でも飼い猫の方が楽。ただし逆に言うとそれはストレスがなくてつまらないということにもつながるかもしれないのですが......。」

 猫の生活が短調にならないように、抓研ぎやオモチャ、また、上下運動ができるような仕掛けを作ってあげると良いそう。エサも一度に沢山あたえるのではなく、家の中の色々なところに隠しておき、猫が自身で探し出しながら食べるようにすれば、猫本来の習性に近くなるといいます。

 このような猫にまつわるちょっとした疑問や、猫好きなクリエイターらのインタビューを掲載している『ilove.cat』が書籍になりました。シンガーソングライター・持田香織や映画監督・タナダユキらと猫との関係を取り上げた特集をはじめ、今日マチ子の描き下ろし猫漫画、角田光代の描き下ろしエッセイ、坂本美雨の猫歌楽譜など、独自コンテンツが充実。

 「ひるね」「ごろね」といった特徴的な名前の猫2匹を飼っているタナダさんは、猫の魅力についてこう語ります。

 「すごく主張があるところでしょうか。性格も違うし、これが好き、これが嫌いと、猫なりに自分の意見がある。そこが一番面白いですね。単なる癒しや愛玩のようなことではなく、きちんと意思を持った生き物がそばにいることが嬉しい。駆け引きがあるんですよね。いかにごはんをもらうかとか、友人が遊びに来ると 遊んでくれる人かどうかを見分けている。言葉が通じないだけで、非常に感性豊かな、侮れない生き物ですね」

 人懐っこい犬とは対照的な猫の性格。その絶妙な距離感に居心地の良さを感じるのが、猫好きの共通点ではないでしょうか。



『ilove.cat』
 著者:
 出版社:リトル・モア
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