適材適所の人材選び-人事担当者は筆跡で適職を判断している!?




転職ブームで異業種へはばたく人も多い昨今。できれば競争を勝ち抜いて、ポストをゲットしたいもの。多数の応募書類の中から選考を通過するのは、どんな履歴書なのでしょうか? 人材発掘のために筆跡を用いるという意外な書類選考方法があると聞いて、人事担当歴30年の広告代理店取締役にお話をうかがいました。



■人材発掘のキメ手は手書き文字のカタチ!



――書類選考で筆跡診断を採用されていると聴きましたが、本当でしょうか?



「一次選考は面接の前ですから、応募書類上でまず、募集職種に対する向き不向きを見分けなければなりません。今までの業務スキルも大切ですが、異業種からの転職の場合もありますから、必要なのは経歴だけでなく、その人の人柄にふさわしい適職を読み取ることです。その際に有効なのが筆跡性格判断なんです」



――そういえば、筆跡診断は一時期話題になったことがありますね。



「もちろん、筆跡診断士のように専門的ではありませんが、手書き文字の特徴は参考になります」



――たしかに、書類上では人物判断までは難しいですね。



「筆跡にはそのときの心理状態や、その人の気質が無意識のうちに表れるといいます。そのため、人事担当者が手書きの文字の特徴を書類選考のポイントとしていることは本当です。



その際、字が上手なのか下手なのかは採用の基準ではありませんね。例えば、鉛筆の下書きがうっすらと残っていたり、下線をそろえるために定規を使用しているような丁寧な履歴書は、応募に対する熱意が感じられて目にとまりますね」



――まずは応募に対する姿勢をみるわけですね。ところで、筆跡で適職が判断できるのでしょうか?



「筆圧が高かったり、ハネやハライの強い人は、自信があり能動タイプの人が多いので、対外交渉や管理職候補向きです。縦線をそろえて、文字を崩さないきちんとした文字の人は、きちょうめんなタイプが多いので事務職に向いています。少々文字が崩れていても、のびやかで豪快な字体の人は営業向きですね」



――なるほど、潜在能力を見逃さないわけですね。文字を見て、採用を見合わせるケースもありますか?



「右や左に傾きが強かったり、ハネ、ハライが極端に強い人、ひょろりとした細長や幅広など、あまりにもクセの強い文字を書く人、また小さすぎるひ弱な字体の人は、協調性に欠けるケースが多いので面接を見合わせることもあります」



■面接よりも文字判断を重視するワケ



――筆跡診断は本当に効果的なんでしょうか?



「近頃は面接マニュアルが普及していて、自宅で十分に練習されてからの本番ですからね。面接で真偽を判断するのは難しいところがあります。過去の経験から言えば、面談での印象より、履歴書での文字判断の方が確実ですね」



面接より確実ですか!? それは驚きですね。



■サクセスポイントは文字の矯正にアリ!?



――筆跡は訓練で整えることができると言いますが、転職者にアドバイスはありますか?



「精神統一には、写経を用いるといいと言います。姿勢を正して文字を書くと、自己の精神鍛錬にもつながり、心にゆとりができて、イライラしたときや不安なときにも効果があります。



当社では、焦ったときや興奮しているときは、努めて筆と墨で書くという人もいますよ。別に筆でなくても、鉛筆でも、ちょっとした時間をみつけて文字を書く訓練をしておくと、転職にも役立つと思いますね」



手書き文字のかたちを矯正すると、意識が変化して自己改革につながるという科学的根拠もあるとか。転職を考えるとき、まずはペン字や習字に挑戦してみてはどうでしょうか? 筆跡診断に関する書籍も発刊されていますので、履歴書を書く前に自己診断してみるのも、転職を成功につなげるポイントかもしれません。



この会社はちょっとハードルが高いかな、と思ったら、今日から文字を練習して、成功へのキップを手に入れてみましょう!



(OFFICE-SANGA 安藤のり子)