日本もスゴイぞ!世界のスーパーコンピュータたち!



某国会議員の「2位じゃダメなんでしょうか?」の発言で、機械に詳しくない、あるいは興味のなかった人にも認識されるようになった「スーパーコンピュータ」。スーパーコンピュータとは、一般的なコンピュータよりもはるかに高い演算処理速度を持つコンピュータのことです。

今回は、日本、そして世界のスーパーコンピュータたちを紹介します。



コンピュータには、「フロップス」という演算処理の性能をあらわす単位(指標)があります。これは実数計算が1秒間に何回できるかというもので、例えば1フロップスは1秒回に1回の実数計算ができるということになります。



フロップスは



・メガフロップス(1秒間に100万回の演算計算)

・ギガフロップス(1秒間に10億回の演算計算)

・テラフロップス(1秒間に1兆回の演算計算)

・ペタフロップス(1秒間に1,000兆回の演算計算)



といった単位になっています。身近なところで言えば、みなさんが家庭でお使いのデスクトップパソコンはだいたい10〜30ギガフロップス(1秒間に100億回〜300億回の演算処理)、家庭用ゲーム機のプレイステーション3だとだいたい2テラフロップス(1秒間に2兆回の演算処理)を行っています。1秒間に2兆回の計算なんて人間にはまず不可能ですよね……。



では、これらの家庭用コンピュータたちをしのぐ、最先端のスーパーコンピュータたちはどのくらいの数値を持っているのでしょうか?



まずはわれらが日本代表のスーパーコンピュータから。



国内のスーパーコンピュータで現在もっとも有名なのが、神戸市の理化学研究所に設置されている、スーパーコンピュータ『京』(けい)でしょう。京は理化学研究所と富士通が共同開発したスーパーコンピュータで、演算処理速度は10.51ペタフロップス。つまり1秒間に10,510兆回の計算ができます。京は世界で始めて10ペタフロップスを超えたコンピュータとして、まだ開発中だった2011年の6月(この時点では8.162ペタフロップス)と同年11月に世界のスーパーコンピュータの性能ランキングで1位となりました。2012年8月現在では、アメリカの『セコイア』に抜かれ2位ですが、今後その性能を生かしたさまざまな分野での活躍が期待されます。



そのほか、日本のスーパーコンピュータでは、日本原子力研究開発機構の『六ちゃん』(Helios)が1.237ペタフロップスで世界12位(国内2位)、東京工業大学学術国際情報センターの『TSUBAME 2.0』が1.192ペタフロップスで世界14位となっています。基本的にどれも1秒間に1,000兆回以上もの演算計算ができるものばかり。事業仕分けの焦点にされたこともありましたが、日本のスーパーコンピュータ分野は世界でも有数なのです。



次に世界のスーパーコンピュータたちを紹介しましょう。



まずは、2012年6月の最新ランキングで『京』を抜いて世界1位に輝いた、アメリカIBM社の『セコイア』。演算処理速度は16.32ペタフロップスと、それまでトップだった京の約1.5倍と凄まじい性能です。また、セコイアはエネルギー効率のいいコンピュータとしても有名で、最高の演算性能と効率を両立させた現時点で最高のスーパーコンピュータと言えるでしょう。



次は中国のスーパーコンピュータ『天河1A号』です。2.566ペタフロップスの性能を持つ天河1A号は、TOP500のランキングでも1位に輝いたこともあり、現在でも世界で5番目の性能を持っています。成長著しい中国を象徴するスーパーコンピュータなのです。



また、ドイツは欧州最高の性能を持ち、世界でも第4位の『SuperMUC』を、イタリアは世界7位の『Fermi』、そしてフランスは世界9位の『Curie thin nodes』を所有しています。



現在はペタフロップスの単位が主流ですが、数年後にはさらに上のエクサフロップスの単位が使われるレベルのスーパーコンピュータが登場すると予測されているそうです。ちなみにエクサフロップスは1秒間に100京回、演算を行う単位。もうここまで来ると一般人にはよくわからなくなるレベルです(笑)。



ちなみに、約60年前に登場した世界初の汎用コンピュータ『ENIAC』は300フロップス(1秒間に300回の演算)しかありませんでした。それを考えると、コンピュータの進歩は本当に早いと感じます。近い将来、もしかしたら現在のスーパーコンピュータレベルの性能を持つパソコンが家庭用として発売されるかもしれませんね。



(貫井康徳@dcp)