9月の新興国株式市場は、QE3実施の発表を受けて軒並み上伸。しかし、景気減速懸念が続く中国本土株は?独歩安〞の様相を見せている。11月に開催される中国共産党大会に向けて反転の動きは見られるのか?



米国のFRB(連邦準備制度理事会)が9月13日にQE3(量的緩和第3弾)を発表したことを受け、9月の新興国株式市場は、中国やベトナムなどの一部を除いておおむね上昇した。

資源高への期待とともに、世界一の天然ガス産出国であるロシアのRTS指数は、QE3発表の翌日にあたる9月14日終値が前日比7%も急騰。

輸出株の割合が高く、?世界の景気敏感株〞ともいえる韓国株は同14日、代表的なインデックスである韓国総合株価指数(KOSPI)が節目の2000ポイントを超えた。

その他の市場も、インドのSENSEX指数が9月末までの1カ月間で8%高、ブラジルのボベスパ指数が4.4%高、インドネシアのジャカルタ総合指数が4.3%高と?QE3効果〞が波及した。

ECB(欧州中央銀行)理事会が9月6日、期限3年までの南欧国債を無制限に買い入れるプログラムに合意し、欧州債務問題に解決の兆しが見え始めたことも好材料だ。

しかし、回復の気配が依然見えないのが中国株。外国人投資家の商いが多い香港市場は、ハンセン指数が1カ月間で7%高と好調だったが、中国本土市場は景気減速懸念を反映して軟調に推移。代表的インデックスの上海総合指数は9月26日に心理的節目の2000ポイントを割り込んだ。

中国政府が9月上旬、新たに30件のインフラ投資計画を承認し、景気刺激策への期待は高まっているものの経済統計は依然弱含んでおり、投資の手控えが続いている。11月8日からの5年に1度の中国共産党大会に向けて、何らかの市場テコ入れ策が実施されるのか注目したいところだ。




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この記事は「WEBネットマネー2012年12月号」に掲載されたものです。