米国のQE3(金融緩和政策第3弾)に日銀の金融緩和と“吉報”が続いたが、日経平均株価は9000円台回復後、また下げている。次に動くのは選挙後…ということで今のうちに仕込みたい厳選株をどうぞ!


経済が成熟した今、新ビジネスなど簡単に見つかるものではない。スマホのように新市場をつくる商品も、なかなか出てきてはくれないものだ。しかし、よく見れば業態そのものは珍しくなくても、既存企業とは違った経営手法で伸びている新興企業は少なくない。

振り返れば、百貨店株では丸井やパルコが新業態としてもてはやされた。丸井は自社カードを利用するローン契約へ積極的に誘導することで金利収入を稼ぎ、利益の底上げに成功した。パルコは出退店の容易な専門店を組み合わせて高い集客力を常に維持し、服飾業界で大きな影響力を持つようになった。両社とも歴史の浅さを逆手に取って若者層に食い込み、株価も三越や眦膕阿箸い辰刃景淺寛濺垢箸楼磴辰臣容阿になったことは言うまでもないだろう。

今回は「業種自体は古いが、収益モデルが既存企業と違う」という観点で5銘柄をピックアップした(右の表参照)。いずれも上場3年以内の銘柄なので、必ずしも経営スタイルの違いが市場に理解されているとはいえないが、それだけに投資妙味は大きいだろう。また、相場が思わしくない時期に上場審査をパスした企業なので、景気の下降局面にも強い。

たとえばこの9月25日に東証マザーズに上場したエー・ピーカンパニーは、居酒屋チェーンでありながら、定置網漁業や牧場経営も手がけるという「生販直結モデル」だ。問屋や仲介業者を通さないので、食材コストはかなり低い。再来店率が55%と高水準なのも、今の店舗経営が顧客の支持を得ている何よりの証拠だ。

また10月4日にジャスダックに上場した日本コンセプトは、売上高が100億円に満たない中堅運送業者だが、扱うのは液体だけ。タンクコンテナと呼ばれる特殊タンクで、化学品や食品などあらゆる液体を詰め替えなしで輸送する。タンクコンテナは洗浄して繰り返し使えるため、ドラム缶やタンクローリーに代わる便利な輸送手段として今後普及していくだろう。タンクコンテナへの充填・洗浄拠点の確保が難しいため、他社の追随は容易ではない。大手運送会社や化学メーカーを親会社とする上場子会社と誤解されやすいが、立派な独立系企業。上場による信用力向上を機に海外事業の拡大も期待される。


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この記事は「WEBネットマネー2012年12月号」に掲載されたものです。