米国のQE3(金融緩和政策第3弾)に日銀の金融緩和と“吉報”が続いたが、日経平均株価は9000円台回復後、また下げている。次に動くのは選挙後…ということで今のうちに仕込みたい厳選株をどうぞ!


8月から9月にかけては食品株に新高値更新銘柄が目立ったが、その好調な株価を側面から支援する農林漁業関連の材料がこの秋に浮上する可能性が大きい。キーワードは「農林漁業成長産業化ファンド」だ。

8月29日、農林漁業成長産業化支援機構法(6次化ファンド法)が成立した。これに伴い、農林水産省は近々、「農林漁業成長産業化ファンド」を立ち上げる見込みだ。食と農林漁業の競争力向上を目指して、国と民間企業などが共同で出資する官民共同のファンド(農林漁業成長産業化支援機構)を創設し、農業関連企業に投資するという政策である。つまり、農林水産業の成長産業化を支援するというわけだ。8月の衆議院本会議で民主、自民両党などの賛成多数で可決されたもので、政局の動きとは関係なく、この施策は推進される。

一般的な報道はあまり大きくないが、このファンドは意外に注目されている。野村ホールディングスグループの野村アグリプランニング&アドバイザリーでは、9月に東京・大阪・名古屋で関連セミナーを開催したが、東京では募集から短期間で予定応募者数が満杯となった。農水省の各地方関連部局も10月から説明会を随時行なう。ファンド法案成立により、被災した東北の農林水産業の再生や、この先議論されるTPP(環太平洋経済連携協定)への参加に絡む農業も強化される。

関連銘柄としては、農業生産法人関連のセブン&アイ・HDやワタミ、カゴメなどがあり、農協とつながりの深いところではクミアイ化学工業などの肥料・農薬関連。農林業機器ではクボタ、やまびこ、水産業では日本水産やマルハニチロHDなどと幅広い。なかでもニチモウの存在感が高まりそうだ。2012年3月期営業利益に占める農業の構成比は27%強で、すり身・カニ加工品等の食品事業は同57%。また豆腐プラントや中華素材ロボットの機械が同13%に達し、今期業績は上方修正の公算が大きい。


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この記事は「WEBネットマネー2012年12月号」に掲載されたものです。