農心ラーメンから検出された発がん性物質「実はかつお節の方が含有量は多い」

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韓国の大手食品メーカー「農心」が販売する即席ラーメンが、各国で回収・撤去されている。

ラーメンの粉末ブープから微量の発がん性物質「ベンゾピレン」が検出されたからだ。しかし、この成分は焼き肉ややつおぶしといった食品の焦げにも含まれており、日本では基準値は設けられていない。

韓国食品医薬品安全庁が下した回収命令は海外にも波紋を広げており、韓国内では同庁の判断は時期尚早だったのではないかとの声が上がっている。

韓国食品安全研究院は29日、「ラーメンのベンソピレン検出に対する意見書」を発表。ラーメンから検出されたベンゾピレンは発がん性物質だが、焼き肉や揚げ物などの含有量よりもはるかに少なく、人体への害はほとんどないとした。

発表によると、農心のラーメンスープに含まれるベンゾピレンは2〜4.7ppb。かつお節などの燻製食品の基準値10ppbを下回る。また、ラーメンスープで摂取するベンゾピレンは1日平均0.111115マイクログラムであり、サムギョプサル(豚肉の焼き肉)を1回焼いて食した時の摂取量よりも格段に少ないという。

同院の関係者は、「今回のベンゾピレン検出量は危険性がないと判断された」と述べ、「世界的に見て、ラーメンなどの加工食品にベンゾピレンの基準値を設けている国はない。韓国で行われた一部ラーメン回収措置は性急な判断だった」と指摘した。

参照:国民日報
参照:韓国日報

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