カプチーノは朝限定。意外と保守的なイタリア

海外駐在員ライフ Vol.170

From Italy

カプチーノを飲むのは朝だけ?保守的なイタリア人の食に関しての暗黙のルールとは?


■カプチーノは夜に飲むものではない

こんにちは。Kenjiです。今回は、イタリアの人々やその暮らしについてお話しします。

イタリアで暮らして感じるのは、イタリアの人々が、意外と保守的なこと。特に“食”に関しては、いくつもの「暗黙のルール」があるようです。例えば、「カプチーノは朝だけ」。カプチーノは朝にブリオッシュ(クロワッサン)と共にたしなむものであって、昼や夕方、夜に飲むものではないそうなのです。ほかにも、「夕食後は紅茶を飲まない」「ピザを食べるときはワインはNG。ビールかコーラがふさわしい」といったルールがあり、イタリア人の同僚カップルと私たち夫婦で夕食に出かけた際、食後に紅茶を頼もうとした妻に彼らが「夕食後に紅茶は変よ」と教えてくれたこともあります。

また、レストランもイタリア料理店が中心で、フランス料理店やドイツ料理店などはあまり見かけません。あとは中華料理店と、「ヘルシーでクール」というイメージが定着した日本料理店が増えてきている程度です。「スターバックスコーヒー」のように気軽に入れるカフェも少ないですね。どうやら、グローバルに展開しているこうしたチェーン店も、保守的なイタリア人にとっては、あまり魅力がないのかもしれません。イタリアの人々は、何か飲みたければバール(イタリアの飲食・喫茶店)でエスプレッソを立ち飲みして済ませてしまいますから…。

ファッションについても同様に保守的な傾向を感じます。全世界に進出しているヨーロッパやアメリカの人気アパレルブランドがようやくイタリアに出店したのは、ほんのここ数年のこと。デザイン先進国イタリアなだけに、他国のファッションには比較的無関心な印象を受けます。ただし、アメリカ文化に対する憧れは根強くあるのか、マクドナルドはいつも混んでいます。


■突然のストライキ。タクシーで地方出張に

食文化やファッション、デザインなどの分野で、かなり良いイメージを持たれているイタリアですが、暮らしていく上では、残念ながら不便を感じることが多いですね。例を挙げると、「滞在許可証が正式発行されるまで半年以上かかる」「水道が止まってもすぐ業者が来てくれるとは限らない」「日本からの郵便物が届くのに数カ月かかることがある」「夏に医師(特にプライベート診療の医師)にかかろうとすると、長期休暇を取っていて診療が受けられないことがある」「官公庁や医療機関で英語があまり通じない」「電車が頻繁に遅れる・ストライキが多発する」…きりがないほどです。

私も、国内出張の朝、急にストライキが始まり、予定していた列車に乗れずに、仕方なくタクシーで出張先まで向かったことがあります。なんとか仕事には間に合いましたが、結局帰りも列車は動かずにタクシーでミラノに戻りました。通勤で使っている地下鉄のストライキのときには、「18時からストライキ決行」と聞いていたので、その前なら大丈夫だろうと思ったら、自宅の最寄駅の2駅前で止まってしまったことも。そのときは、2駅分歩いて家に帰りました。同じように地下鉄から降ろされた人々が、歩道いっぱいに歩いていたことを思い出します。

また、ミラノはイタリアでも北部なので雪が降ることがあるのですが、積もってしまうと交通機関は大混乱。除雪車や融雪装置などの対応が遅い上に、スノータイヤを履いていない車が多く、道路は大渋滞する上に、事故も多発します。その度に、日本のように社会インフラが整備されていないことを痛感します。

次回は、ミラノでの生活についてお話しします。