賃貸システムの新潮流「オーダーメイド賃貸」って何?

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既に完成した部屋を借りて住むのが賃貸住宅だと思っていたら、最近、入居者が内装を自分好みにオーダーできる部屋が登場しているとか・・・・・・ その潮流は「オーダーメイド賃貸」と呼ばれています。

この方法を手掛けるつなしま不動産マーケット(神奈川県横浜市)のアドバイザー・浜岡望美さんと、コモドスペース(大阪市西区)の不動産仲介担当・島明日香さんに詳しいお話を伺いました。

■壁紙、フロアの材質選びから大規模な改修まで可能なシステム――入居者は、何をどこまでオーダーできるのですか。

つなしま不動産マーケット・浜岡さん(以下、浜岡さん):弊社では、床材・壁紙など部材のカスタマイズにとどまらず、スケルトン=建物の強度に関わる部分である躯体(くたい)のみを残した状態 からの大規模なリノベーション(建物を大幅に改修し、新たな付加価値を与えること)もご提案しています。

入居者の方には、どのような部屋にするかデザイナー、オーナーと共にプランニングから関わっていただくことができます。

例えば、入居希望の方に既存の部屋を内見していただき、元は4DKの部屋を、家族のライフスタイルに合わせて広々とした1LDK+サービスルーム(2LDKとしても使用可)にリノベーションするなど、大きく改装した部屋もあります。

コモドスペース・島さん(以下、島さん):床材と壁紙を多くのサンプルの中から選べるサービスを提供しています。

リノベーション前の部屋では床材と壁紙を、リノベーション後の部屋なら壁紙を張り替えることができます。

――オーダーをするにあたり、費用はかかるのでしょうか。

家賃や敷金、礼金、手数料は?浜岡さん:リノベーションにかかる費用の入居者負担はありません。

現在入居者募集中の川崎市高津区の部屋を例にあげますと、48.28平方メートルの1LDKで、家賃120,000円、敷金・礼金各1ケ月、仲介手数料1ヶ月です。

物件によりますが、オーダーメイド賃貸の場合には、一般の家賃よりも5,000〜1万円ほど家賃が高くなります。

しかしながら、普通の賃貸住宅では得ることができないだろうクリエイティブな空間をご提案しています。

島さん:床材・壁紙のオーダーにかかる料金は、入居者からはいただきません。

通常の賃貸住宅と比較して、条件は変わりません。

――入居希望者が多数いる場合は、どのように決まるのですか。

浜岡さん:ほぼ同時の場合は、オーナーの希望に近い方を優先させて頂きます。

リノベーション内容の希望によって判断させていただくこともあります。

島さん:ご契約の順にご案内しております。

――築年数が20年以上など、古い物件を利用していると聞きます。

現状はどうなのでしょうか。

浜岡さん:弊社では、築24年のRC(鉄筋コンクリート)構造マンション、築30年の木造アパートなどの実例があります。

島さん:築年数の古い物件が多くなるのは事実です。

20年以上前に建築されたファミリー向けのマンションは、和室2間の2DKなどが多いのですが、今では、ライフタイルの変化から入居希望者が減っています。

このようなマンションを、現在の賃貸ユーザーが好んで入居していただけるように、シンプルな1LDKなどに改装し、シングルや新婚カップルの方に入居していただくのが、オーダーメイド賃貸です。

――退去時の「原状回復」の規定はどのようになっていますか。

浜岡さん:オーダーメイド賃貸では、一般の賃貸住宅ではあまり目にすることのない無垢(むく)の床材や壁材などもご提案しています。

これらは、特性のある素材で、基本的には経年変化を楽しんでいただきたいと思います。

一般の賃貸住宅と同様に、故意過失による汚損・破損以外は、入居者の費用負担はありません。