コンビニ編

業界トレンドNEWS Vol.149

コンビニ編

売上高は堅調に推移。ドミナント戦略、CRMなど知っておきたいキーワードもチェック!


■震災による業績への影響は軽く国内市場は堅調。今後は海外展開と、新規顧客層の掘り起こしが鍵に

社団法人日本フランチャイズチェーン協会によれば、2011年における同協会正会員10社の全店売上高は8兆6769億円。対前年比で8.2パーセント伸びた。特筆されるのは、09年、10年は微増にとどまっていた既存店ベースの売上高が、6.1パーセントも拡大したことだ。11年3月の東日本大震災発生直後は来店客数が落ち込んだが、その後は日用品や食品のまとめ買い需要で挽回。特に、従来はコンビニと縁遠かったシルバー層や主婦層から利便性・品揃えの良さなどを評価され、新たな顧客層の開拓に成功したのが大きかった。また、電力不足に伴う外出回避などによって中食(なかしょく)や内食(うちしょく/ないしょく)をする人が増え、総菜・生鮮食品などの売り上げが伸びたことも好業績を後押しした。

11年12月末時点の国内店舗数は、対前年比2.4パーセント増の4万4403店。国内での出店は飽和状態に達しつつあるという見方もあるが、12年に入ってからも国内の新規出店は順調だ。また、これまでコンビニがなかった駅構内、オフィスビル、大学、病院などに出店するケースも増加。今後しばらく国内の出店数は伸び、各社の業績も堅調に推移するはずだ。

ただし、国内市場では人口減少・高齢化が進んでおり、既存の主要顧客だけをターゲットとし続けると、いずれは成長が鈍化すると考えられる。そこで、こうした日本社会の変化に合わせた店舗展開、商品開発、顧客ニーズの取り込みを進めることが、各社の成長への鍵だ。例えば、セブン-イレブンの「セブンプレミアム」、ローソンの「ローソンセレクト」といったPB商品では、高付加価値や安全性を訴求する商品が増えている。こうした動きは、新たにコンビニの顧客に加わったシルバー層・主婦層を意識したものだ。また、共働き夫婦などをターゲットに、生鮮品・冷凍食品の品揃え強化を行うコンビニも少なくない。

他業界との提携により、新たな顧客層の掘り起こしを目指すケースもある。例えば、ローソンは調剤薬局大手のクオールと08年12月に業務提携契約を締結。13年度末までに、調剤薬局併設型コンビニを100店舗開設する目標を立てている。ほかにも、コーヒー店、レンタカー店、郵便局、ガソリンスタンドなど、さまざまなタイプの共同店舗がオープン。これからも、異業種との提携は模索が続くだろう。

海外展開も活発だ。すでに15カ国・地域に展開しているセブン-イレブンは、米国・中国を中心にさらに出店攻勢を強化。ファミリーマートは中期経営計画の中で、海外市場の利益貢献度を15年度時点で20パーセントまで引き上げる目標だ。また、海外進出には比較的出遅れていたローソンも、12年度に中国で400店、インドネシアで100店の出店を予定。尖閣諸島問題の動向など先行きの懸念はあるものの、各社ともに、アジアの新興国市場を中心とした出店ラッシュを続けている。