前略、道の上より〜私はなぜ声をかけられるのか?




路上で声をかけられることはありますか? 私はほとんどないのですが、あまりにも頻繁に呼び止められる人がいます。道案内からアンケート、宗教の勧誘など、道の上ではさまざまな人間模様が繰り広げられているのです。そんな「声をかけられる」人々に、どのようなシチュエーションで声をかけられるのかうかがい、その理由を考察したいと思います。



■理由1:スキがあるから



デザイナーのYさん(25歳・女性)は、子どものころから声をかけられ続けています。とくに多いのが、宗教系とか。



「街に出れば、必ずといっていいほど声をかけられます。中学生のときには、渋谷のモヤイ像からハチ公までの短い距離で10人以上に祈らせてくれといわれました(笑)。大人になってからも、ターミナル駅でこの手の人たちから声をかけられない日はありません。たくさんの人が歩いているのに、なぜ私だけ集中攻撃をうけるのか、不思議ですね。



子どものころは、『私って、そんなに不幸そうに見えるの?』と悩んだこともありましたが、親に言わせれば『スキがありすぎる』とのこと。ボーっと歩いているから、そのスキにつけこまれているんだといわれました」



まるで走るように進んでいく人が多い都会では、ゆっくり歩いているとターゲットにされやすいのかもしれません。話しかけられたくない人は、急ぎ足で「忙しいオーラ」を出しておくのが有効かも?



■理由2:やさしそうな顔立ちだから



大学講師のWさん(32歳・男性)の場合、旅先では必ずシャッターを押してくれと頼まれるそうです。



「最近では、都心にいても、観光客から写真を撮ってくれと頼まれるようになりました。観光地ならお互いさま、という気持ちもありますけど、原宿駅ではさすがに恥ずかしかったですね。



これを友達に話すと、『やさしそうな顔立ちだからだよ』といわれます。自分ではそう思わないのですが、親や姉も同じような経験をしているので、間違ってはないのかも?」



Wさんの家族は、皆そっくりとのこと。また、本人は否定していますが、たしかにおっとりとした性格が、表情にもあらわれています。声をかける方も、「この人なら撮ってくれる」と安心しているのでしょう。



■理由3:おもしろそうだから



主婦のOさん(37歳・女性)は学生時代、街頭インタビューをたくさん受けたことを話してくれました。



「銀座やセンター街など、街頭インタビューをしょっちゅうやっている場所ってありますよね? ああいうところにいくと、必ずといっていいほど、レポーターが近づいてくるのです。カメラの存在に気付き、アピールしている人も多いのですが、私はまったく気づいていませんでした。それが向こうにとっては、よかったのかもしれません。



それだけでなく、カメラが入るようなイベントに行ったときにも、コメントを求められたりしました。こういうのはキレイな人に声をかけるものだと思っていたのですが、私に声をかけるということは、そうでもないみたい。



あるとき、思い切ってどうして私に声をかけたのか聞いてみました。すると、スタッフさんから『おもしろそうなコメントをいってくれそうだから』といわれたのです。たしかに、学生時代の髪の色は真っ赤でしたし、変わってそうだと思われても仕方ないのですが……」



おもしろいのは見た目だけで、とくにおもしろいことはいえないというOさん。しかし、インタビューに答えると、必ず放送で使われるそうです。スタッフさんたちもその道のプロですから、見抜いているのかもしれませんね。



■クバラーに聞く、声をかけやすい人の特徴



声をかけられる人たちだけではなく、声をかける側の意見も聞いてみたいと思います。



これまで、さまざまなバイトを経験してきたMさん(30歳・男性)は、チラシ配りの経験も豊富。ノルマを達成するためには、もらってくれる人を見極める必要があるので、慣れてくると声をかけやすい人の特徴もつかめるそうです。



「配るときにはテクニックもあるのですが、見た目だけで判断するなら、やはり、やさしそうな顔立ちの人が狙い目。もらってくれる確率が高かったですね。逆に、しかめっ面で下を向いて歩いている人にはスルーされることも多かったです。



忙しそうに歩いているわけでもなく、表情が険しくない人は声をかけやすいのではないでしょうか」



やはり、顔立ちは重要なポイントのようですね。声をかけられやすい人たちはそのことを気にしているようですが、人柄のよさがにじみでているのですから、あえて直す必要はないように感じます。悪人顔といわれる私からすれば、うらやましい話です……。



(OFFICE-SANGA 丸部りぃ)