心のマイナスエネルギーをプラスに変える方法

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 日々、平穏に過ごしたいものだが、理不尽な出来事にイライラしてしまうこともあるだろう。
 「思い出すだけで腹が立つ」「あの人はゆるせない」といったネガティブな思いばかりを胸にためても人生楽しくはならない。では、理不尽な出来事やゆるせない人に対して、どう対処すればいいのだろうか。

 『ゆるす力』(植西聰/著、幻冬舎/刊)は、誰の心にもある「ゆるせない」「ゆるしたくない」というネガティブな思いを手放す方法を紹介、マイナスの感情から自分を解放し、幸せになる第一歩を踏み出すための一冊だ。

 「どうして、こんなことを言うんだろう?」「どう考えたら、そんな非常識な行動がとれるんだ?」と、自分では、とうてい理解できないような言動をとる人が、世の中には意外と多くいるもの。そして、気にしないようにしても、その出来事を思い出したり、考えたりしては、気持ちの切り替えがうまくできない人も多い。
 本書では、「リフレーミング」という考え方を使い、自分の身に起きたイヤな出来事に対して、別の意味付けをすることで、心にマイナスのエネルギーを増やさない方法を紹介している。考え方次第でゆるせない相手が、感謝すべき相手に変わるかもしれないというのだ。

 例えば、「イヤな出来事が起きたのは、ステキなことが起きる前触れ」と考えるのも気持ちを切り替える方法のひとつだ。そうやって気持ちを切り替えると、心にプラスのエネルギーが増え、実際に良いことが起きるという。
 また、憎い相手に文句を言ったり、誰かにグチを言ったりするかわりに、イヤなことがあったときに、「ああ、ちょうど良かった」と言ってみるのもいい。たったひと言でも口にすることで、自分にとっての「イヤな出来事」の見え方が変わってくることがある。さらに、「ちょうど良かった」と言うことで、誰かを責めたくなる気持ちも抑えられる。この言葉自体が前向きな意味を持っているから、自然と気持ちが明るくなる効果もあるというのだ。

 何かに怒って過ごすよりも笑顔で過ごした方が楽しいに決まっている。
 しかし、ゆるせない相手というのは、どうしてもいるもの。だからといって、怒りを相手に向けるのではなく、自分の受け止め方を変えて、「ゆるす」ということで解消できるようになれば、生活がより楽しいものとなることを教えてくれる一冊だ。
(新刊JP編集部)