鍼灸(しんきゅう)師が教える。起床時の腰痛を和らげるツボ&ストレッチ




慢性的に腰が痛い皆さん、特に、朝起き上がるときには毎日のように痛みがありませんか。

鍼灸(しんきゅう)師で太子橋鍼灸整骨院院長の丸尾啓輔(まるお・けいすけ)先生に、その対策法を教えていただきました。



■あおむけのままひざを抱える、ツボを押す



「1日の始まりは腰痛からという患者さんはとても多い」という丸尾先生は、

「いつも腰が痛む人は、がばっと起き上がってはいけません。起床時は筋肉が硬くなっていますから、一気に起き上がると腰に負担がかかって痛みが増すだけです。目が覚めたらまず、少しの時間でも腰や足をストレッチしてから、横向きになってゆっくり頭から起こしましょう」と説明します。



ではここで、ストレッチの方法を教えていただきましょう。



1.あおむけで足を抱えて腰を伸ばす











目が覚めたらあおむけに寝たまま、両腕で片方の足を抱えて20秒ほど腰を伸ばします。もう一方の足も同様に、呼吸は自然で。



次に、両腕で両足を抱え、胸の方に引き寄せて同様に20秒ほどキープ。このとき、腰が痛むようなら無理をして抱え込まず、「痛気持ちいい」と思うところまでで止めておきます。一度足を伸ばしてからまた抱えることを繰り返すと、少しずつ伸びるようになります。



2.両足の側面をさする







両足を胸のほうに引き寄せて、両手のひらで、ふとももの側面からひざまでを上下に20〜50回ほどさすります。

ここは腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)が通っているところで、ランニングや自転車などの運動によって炎症を起こす人も多いので、座っているときなど、いつでも行ってください。



3.ツボ「風市(ふうし)」を刺激する







腕を下にまっすぐ伸ばしてふとももの外側につけたとき、中指の先端が触れるところが「風市」です。そこを指や手のひらでひと押し5〜20秒ほどを数回繰り返し刺激します。



風市は、腰痛の一つの原因である坐骨(ざこつ)神経痛や股(こ)関節痛、また、下半身のまひのケアなどに効果があります。立っているとき、デスクで座っているときにも指圧してください。



■うつぶせで腰をさするだけで複数の効果あり



4.うつぶせで腰をさする







うつぶせになり、両手で背中の腎臓あたりから腰にかけて、手を上下に動かしながら50〜100回ほどさすります。この動きは、単純で簡単なのですが、実はかなり効果があるのでお勧めです。というのも、うつぶせになることそのものが腰痛緩和になること、手の体温と指圧で腰の筋肉が柔らかくなること、さらに、けんこう骨を同時に動かすことになって肩こりの緩和にも役立ちます。

立ったままやデスクワーク中でもどこででもできるので覚えておいてください。両手でこぶしを握って、腰回りを軽くトントンとたたくのも良いでしょう。



5.うつぶせでカエル足に







「うつぶせになって、片方の足のひざをウエスト位置まで持ち上げます。ウエストとふともも、ひざは各90度に保って20秒ほどキープ。もう一方の足も同様に行います。両足を同時に行うのは難しいので、片方ずつでいいでしょう。股関節を柔らかくして腰痛を改善します。



6.コブラのポーズ







起きているときには腰は、常に前かがみになっています。特に、猫背の人は思い当たるでしょう。体の部位はどこでも、同じ姿勢、じっとしていることはよくありません。よって、いつもと違う方向に伸ばすように心がけてください。

5の後に、両手を肩の下あたりについて、上半身だけを起こします。ヨガでいう、コブラのポーズです。そのまま20秒ほどキーブしましょう。



最後に丸尾先生は、

「朝は体が硬いので、思うように伸びないとか痛みが起こることがありますが、焦らずあきらめず、気長に行いましょう。繰り返すうちに伸びていきます。

全部行っても、3分程度です。この間に全身の血流が促されて目も覚めてきます」とアドバイス。



取材の日から毎朝、実践しています。平日は2〜3分、休日はゆっくり繰り返して10〜20分ほど行っていますが、筆者の場合は開始したその日から、起き上がるときのあの嫌な痛みはなくなりました。ぜひお勧めします。



監修:丸尾啓輔氏。鍼灸(しんきゅう)師。柔道整復師。太子橋鍼灸整骨院院長。

太子橋鍼灸整骨院:大阪府守口市京阪本通1-3-10 TEL: 06-7176-6289 地下鉄谷町線・今里線太子橋今市駅から徒歩1分 http://www.taisibasi.com/



(藤井空/ユンブル)