消費増税に備える! 柳澤美由紀の”生活防衛術” (14) ”リストラされた!” その後の家計負担を減らす「支出軽減テクニック」(前編)

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生きていくにはお金がかかります。

失業していても同じです。

社会保険料を納めなければいけませんし、住まいを借りていれば家賃を、銀行から融資を受けてマイホームを購入した人は住宅ローンを払わなければいけません。

しかし、離職後の手続き次第ではこれらの負担を軽くすることができます。

リストラで失業を余儀なくされた人が使える、「支出軽減テクニック」を紹介します。

夫または妻がサラリーマンで社会保険に入っていたら、配偶者の扶養に入れないか調べましょう。

配偶者の扶養に入ることができれば、健康保険料も国民年金保険料も納めずにすみます。

国民年金保険料には免除制度がありますが、扶養になれるならこちらのほうが有利です。

免除制度の場合、利用した期間の年金額が少なくなってしまいますが、第三号被保険者であれば、国民年金保険料を払ったのと同じだけの老齢基礎年金を受けることができるからです。

ポイントは、雇用保険から支給される失業給付の給付日額。

これが日額3611円以下であれば、扶養に入ることができます。

ただ、基本手当(失業手当)だけでなく、職業訓練を受ける際に支給される技能習得手当も合算されるので、職業訓練を受ける予定のある人は要注意。

技能習得手当には受講手当(日額500円)や通所手当(通学にかかる交通費)があるので、いくらになるのか必ず確認してください。

合算すると扶養の対象外となる場合は、技能習得手当は申請しないほうが賢明です。

国民年金保険料は月額1万4980円。

健康保険の保険料は国保(国民健康保険)を選ぶか、勤務先の健康保険を任意継続するかなどによって異なりますが、これまで会社が半分負担してくれた保険料を全額払うことになります。

もらえるものは何でももらっておこうとは思わずに、慎重に判断してください。

なお、基本手当の日額は離職票があれば試算可能です。

ハローワークに離職票を提出する際に、「基本手当がいくらになるか教えてください」と、聞いてみましょう。

少し時間はかかりますが、試算してくれます。

電話でも離職票が手元にあれば教えてくれます。

会社から離職票をもらったら、すぐに基本手当の金額を調べ、扶養の対象になる場合はすみやかに手続きを行いましょう。

配偶者の扶養に入れない場合は、再就職先の社会保険に入るまでの間、国民年金保険料を納めなければいけません。

妻が第三号被保険者だった場合は、毎月3万円近い出費です(平成24年度国民年金保険料月額1万4980円×2人分)。

国民年金にも免除制度があります。

免除されるかどうかのカギを握るのは、本人・世帯主・配偶者の前年所得(1月から6月までに申請される場合は前々年所得)。

これが一定額以下の人が申請をして承認されると、「全額免除」「4分の3免除」「半額免除」「4分の1免除」のいずれかが適用になります。

「失業した年は利用できない!」という声が聞こえてきそうですが、ご安心を。

失業した人であれば「退職(失業)による特例免除」が利用でき、本人の所得を除外して審査することになるのです。

たとえば、パート勤務(前年のパート収入90万円)の妻と二人暮らしのAさんの場合は妻の所得は0円(収入90万円−給与所得控除65万円−基礎控除38万円<0円)になり、全額免除が適用になります。

免除の所得基準全額免除(平成24年度月額保険料 0円)--前年所得が次の計算式で計算した金額の範囲内であること : (扶養親族等の数+1)×35万円+22万円 4分の3免除(平成24年度月額保険料 3,750円)--前年所得が次の計算式で計算した金額の範囲内であること : 78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等半額免除(平成24年度月額保険料 7,490円)--前年所得が次の計算式で計算した金額の範囲内であること : 118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等4分の1免除(平成24年度月額保険料 1万1,240円)--前年所得が次の計算式で計算した金額の範囲内であること : 158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等 全額免除の場合、免除期間の年金額の計算は納めたときの2分の1になります。

同様に、4分の3免除=8分の5、半額免除=8分の6、4分の1免除=8分の7となります。

全額納めた人よりも年金額は少なくなるので、失業中の一時的な措置として利用してください。

手続きはお住まいの市(区)役所・町村役場または近くの年金事務所で行えます。

年金手帳と雇用保険受給資格者証の写しなどの失業が確認できるものを持って行きましょう。