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コミュニケーションの役割により手段を変える

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■時間軸でホウ・レン・ソウを区別する

上司へのコミュニケーションに関しては、昔からホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)が大事だといわれます。

単なるごろ合わせに聞こえますが、報告、連絡、相談はそれぞれに役割があり、注意すべき点も異なります。その違いを意識することで、コミュニケーションのポイントが見えてきます。

報告は、過去の出来事に関するコミュニケーションです。緊急性は低いですが、そのぶん正確性や記録性が求められます。

正確に記録するという役割を満たすには、共有サーバなどを活用して報告内容をアップし、上司がいつでも閲覧できるようにしておくことが理想的でしょう。報告すべきことがあるたびに上司に口頭で伝える人もいますが、それは報告の役割をはき違えている証拠です。往々にして、上司の時間をムダに使わせることになります。

相談とは、いま起きていることに関するコミュニケーションです。現在進行形なので緊急性は高めです。過去を報告するのと違い、内容は流動的、あるいは議論的です。

コミュニケーションの手段にも臨機応変さが求められるので、対面のミーティングが最適です。直接面と向かって伝えれば、言語化しにくい現場の雰囲気なども伝わりやすいでしょう。

■連絡では、情報を可視化してカタチでやりとりする

最後の一つである連絡は、未来の予定に関するコミュニケーションです。たとえば「明日の待ち合わせは10時です」、「来週の月曜日に、お客様が来店します」といった情報伝達がこれにあたります。

連絡した情報は、予定が実現した時点で不要になります。その意味では一時的であり、ずっと残しておく必要はありません。また相談と違って議論的ではないので、わざわざ直接会って話す必然性も低いといえます。

連絡で注意したいのは、言い間違いや聞き間違いによるミスです。予定が確実に実行されるためには、情報を可視化できるカタチでやりとりしたほうがいい。その役割を効果的に満たせる手段としては、メールによるコミュニケーションが適しています。

このように報告、相談、連絡では目的が違うだけでなく、ふさわしいコミュニケーションの手段も異なります。

それぞれの目的や手段を混同すると、緊急に相談する必要があるのにメールでのんびりやりとりしたり、未来のことについて連絡するだけなのに会議を開いて話し合うというミスマッチが起きます。こうしたミスマッチは時間のムダを生み出すので要注意です。

(※『ビジネススキル・イノベーション』第2章 時間と感情のロスを減らす(プレジデント社刊)より)

(横田尚哉)