ペインクリニックをおすすめしますが、神経科、整形外科、神経内科、脳神経外科などの受診でも結構です。

最寄りの医療機関を受診しましょう。

痛みを放置してしまうと、まれに痛みの部位が広がったり、症状が増悪してしまうこともあります。

例えば、人さし指をケガしたときに神経も傷つけてしまうことがありますが、傷が治ったことで神経の痛みを放置してしまうと腕全体が腫れてしまい、触っただけでも痛みを感じるようになってしまうこともあるのです」日本人には痛みを我慢する美徳があり、これが疼痛の認知度低下および治療の遅れにつながっているようだ。

ファイザーがエーザイと共同で行った調査(慢性疼痛の条件を満たした各都道府県の20代以上の男女各200人/調査期間:6月12日〜15日)でも、慢性疼痛を抱える人の7割以上が「痛みがあっても我慢するべきだ」と思っており、「痛い」と簡単に他人に言うべきではないと回答した人は半数以上と、痛みを我慢している実態が明らかになっている。

神経の痛みを感じたら、鎮痛薬で緩和することは可能なのだろうか。

引き続き、小川教授にお話をうかがった。

小川教授「神経の痛みは、インドメタシンなどの普通の鎮痛薬が効きにくい特徴があります。

それなのに、鎮痛薬を飲み続けては、痛みがひかないばかりか薬の副作用を受け続けることになってしまうのです。

治療法としては、抗けいれん薬や抗うつ薬を処方します。

最近では抗けいれん薬のリリカという薬の投与が一般的です。

痛みの原因でもある、知覚神経の異常興奮をおさえることができます」小川教授によれば、痛みをゼロにすることは難しいが、薬物療法によって痛みを緩和し、患者の日常生活の向上や満足度を上げることは可能とのこと。

急性の痛みは、身体に異常が起きたことを知らせるサインでもある。

普通の状況とは異なる痛みを感じたり、しびれるような痛みが継続する場合は、我慢をせずに専門医へ相談してはいかがだろうか。