ポール神田の世界は英語でつながっている! (5) ネアンデルタール人からフェニキア人まで、人類は表現したい生き物である
Googleなどは、世界最大の言語コーパス(Corpus=コンピューターを利用してデータベース化された大規模な言語資料)を持っており、検索エンジンで入力される言語との関連性も含めて、英語の自然言語での解析が日々更新されている。
YouTubeなどの動画はかなり精巧な翻訳キャプションが自動生成されるようになった。
近い将来、英語であればすべての口語を完全に理解するというのも夢の話ではなく現実味を帯びてきている。
iPhoneのSiriも同様に英語であればiPhoneの機能内でできることをかなりの確率で判断してくれる(かなり発音はネイティブ並に要求されるが…)。
しかし、いざ、日本語の音声入力となると、非常に精度がさがってしまう。
これはやはり表意文字を口頭で理解するには、小学生にしゃべっているつもりで、ゆっくりと、しかもはっきりと滑舌よく話さなければならない。
英語から日本語に翻訳するのは、主語+動詞 があるので、結論がわかるので翻訳しやすいが、日本語から英語、日本語でも、話し言葉を文字化するのはとてもむずかしい。
主語がなかったり、動詞が一番最後まで聞かないとわからなかったりすることが多いからだ。
それだけ、多種多様で自由な表現ができる日本語だからこそ、あいまいな表現はとても得意だ。
空気を呼んだり、阿吽(あうん)の呼吸をあわせたりするスキルも要求される。
しかし、それは国際的なコミュニケーションにおいては、ちょっと高尚すぎる非常に過多で高度なコミュニケーションといえるだろう。
むしろ、シンプルで合理的で誰もが最低限は理解できる英語を習得するほうが、機会やデバイスの進化に頼るよりは確実に自分の方が進化できるだろう。
プリミティブな英語でコミュニケーションをする機会を自分で作れば、英語はそれほど難しい言語ではない。
むしろ、世界でも一番習得しやすく、学べる機会も多いはずだ。
ただ、その環境を日本では、本当に作りにくい。
英語の習得はそんな環境を整備することが一番のコツなのかもしれない。
そして、一番重要なことは、英語を習得して何を表現したいのか?その目標を夢ではなく、実行可能なスタイルとして、具現化するヴィジョンが必要だろう。
あなたは英語を使って何がしたい?まずはその目標を立ててみよう。
…ということで、また来週!!!文/Paul toshiaki kanda 神田敏晶■著書プロフィール神田敏晶 KandaNewsNettwork,Inc. 代表取締役 ビデオジャーナリスト / ソーシャルメディアコンサルタント神戸市生まれ。
ワインの企画・調査・販売などのマーケティング業を経て、コンピューター雑誌の編集とDTP普及に携わる。
その後、 マルチメディアコンテンツの企画制作・販売を経て、1995年よりビデオストリーミングによる個人放送局「KandaNewsNetwork」を運営開始。
ビデオカメラ一台で、世界のIT企業や展示会取材に東奔西走中。
1999年に米国シリコンバレーに進出、SNSをテーマにしたBAR YouTubeをテーマにした飲食事業を手がけ、2007年参議院議員選挙東京選挙区無所属で出馬を経験。
早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部で非常勤講師を兼任後、ソーシャルメディア全般の事業計画立案、コンサルティング、教育、講演、執筆、政治、ライブストリーム、活動などをおこなう。