話題の海のLCCについて聞いてきました!



『大型客船での旅』と聞くと、どうしてもブルジョワなイメージがありますよね。ところがここ数年、安い旅費で船の旅が楽しめる"格安クルーズ"なるものが登場し、人気を集めています。中には4泊5日なのに旅費は10万円以下といった、驚くべき値段の航路まであるそうです。

今回は、そんな"格安クルーズ"について、クルーズ専門店の株式会社クルーズプラネットの企画リーダー・角井隆尚さんにお話を伺ってきました。





■格安クルーズが日本に入ってきたのはいつ?



――近年、非常に注目が集まっている格安クルーズですが、日本にこうした低価格のクルーズが入ってきたのはいつぐらいなのですか?



日本でも格安クルーズが楽しめるようになった背景というのは、実は中国の経済成長にあります。欧米の船会社が中国の経済に目をつけ「アジアに船を持っていこう」となったんですね。その際、日本にも船を回そう、というのが日本の格安クルーズのきっかけなんです。



――それが何年前なのでしょか?



それが2010年になります。



――本当につい最近のことなんですね。



それまでは本当に格安クルーズというものがなくて、日本の客船による豪華クルーズが中心でした。



――やはりそれらの客船でのクルーズは相応の値段なのですか?



そうですね。日本の客船ですと、一泊4万〜5万円ぐらいになります。それに対して格安クルーズというのは一泊1万〜2万円になりますね。



――う〜ん、半分以下の値段なんですね……。



やはりサービス的には日本の船の方が良いのですが、外国の船だと船が大きく充実した設備なので、料金以外にもそのあたりが外国の船のメリットでもありますね。



――日本船籍だとカジノでお金のやりとりができないですし、そうした遊びがしたい人にとっても格安クルーズは魅力的でしょうね。



■格安クルーズのお客さんの年齢層は?



――クルーズというと、やはり高齢の方がよく参加されているイメージがあるのですが、格安クルーズのお客さんというのはどういった年齢層の方が多いのでしょうか?



これはもう様々ですね。通常のクルーズだとおっしゃるとおり、リタイアされた方が多いのですが、格安クルーズですと熟年層から若い方まで本当に様々なんです。



――若い方もいらっしゃるというのは、やはり料金の安さが要因なのでしょうか?



それもありますが、旅行の期間にもあると思います。世界一周だと100日間とか必要になりますが、日本発着の格安クルーズだと短いもので5日間、長いものでも10日間くらいなので、若い人でも比較的参加しやすいのだと思います。



――100日はムリでも、5日間ならがんばれば取れる休みですし、ファミリーでも行きやすい日程ですよね。



一部の船会社だと、4人が泊まれる部屋に親御さんふたり、お子さんふたりで入られた場合、子供さんは無料にしますといった料金設定をしている船会社もありますので、ますますファミリー層でも参加しやすいと思いますよ。



――家族旅行をする際、ちょっと嗜好を変えて船旅に……なんて選択肢も出てきますね! こういった格安クルーズで、人気のコースはどんなものがあるのでしょうか?



上海へ行くコースや、釜山・済州島へ行くコース、変わった所ではロシアのサハリンへ行くコースなどが人気ですね。あとは日本の温泉地めぐりをしてみよう、といったコースも人気だったりします。

――温泉めぐりなんてコースもあるんですか!?



そうなんですよ。松山とか別府に寄港するコースもあります。



――格安クルーズのコースは非常にバリエーション豊かなんですね。選ぶ楽しさがあるのも魅力ですね。



■格安で提供できる秘密は?



――日本の船と違い、外国の船が格安で船旅を提供できる理由は何なのでしょうか?



まずは人件費ですね。日本船籍ですと、日本人の乗組員をある程度乗せないといけないという縛りがありまして、海外船籍だと多国籍の乗組員が乗船しております。日本人クルーを少なくすることで人件費を安く抑えることができるのです。次にカジノですね。カジノは客船にとって非常に大きな収入源なのですが、日本の船だと法律上お金をかけることができません。そのあたりが船賃に影響しているのです。



――なるほど。人件費とカジノでのお金のやり取りの有無が大きいのですね。



あとは船の大きさも船賃に影響していますね。いま日本に就航している船は7万〜8万トンと大きいので、1,500〜2,000名乗船することができるんです。するとコストパフォーマンスが良くなるんですね。日本の船は小さいのでどうしても限界が出てきますので……。食材の仕入れひとつにとってもやはり大量に仕入れた方が安くなりますし。



――料金は安くても、十分元が取れる訳なんですね。カジノでお金を使ってくれる人も多ければ多いほどいいでしょうし。



そうなんです。そういったお客さんが船内でお金を落としてくれることも織り込み済みで船賃を決めていますからね。



――お客さんにとっても安くてうれしい、船会社にとっても利益が出ると、両者にとって非常に理想的な仕組みが出来上がっているのですね。



そうですね。それが船賃に反映されている訳です。



――こうした格安クルーズが広まることで、日本のクルーズ人口も増えそうですね。



いま日本のクルーズ人口は約20万人といわれていますが、根強い人気はあるので、きっと増えていくでしょうね。



■自然と触れ合える船の旅



――クルーズが人気の理由、そして魅力はどんな所でしょうか?



まずは、船の中に入ればあまりお金を使わなくて済む点ですね。普通の旅行ですと、旅行中に色々とお金がかかってしまうのですが、船旅ですと食事やショーなどは無料ですから、気兼ねなく楽しめます。あと様々なお客様、特に年配のお客様がおっしゃるのが「とにかく楽」という事ですね。



――楽とおっしゃるのはどういった部分なのでしょうか?



例えば、同じヨーロッパ周遊でも、陸路で旅行する場合は荷造りの連続なんですね。都市と都市を移動するのに荷造りをしなおして移動してまた荷造りしてと……。ところが船旅の場合は荷物を載せたらずっとそのままでいいんです。それが一番楽だとみなさんおっしゃられますね。



――言ってみれば、自分の部屋ごと移動している訳ですよね。



そうなんです。もし体調を崩した場合でも部屋でゆっくりしていればいいですし。



――日程に左右されずに、自分の気分次第で好きに出来るのは、魅力的ですね。



あとは自然との触れ合いも船旅の魅力のひとつですよね。大海原の景色だったり、海から見る都市の景色だったり、飛行機のものよりも景色を楽しむことができます。



――こうした魅力あふれる船旅が格安で楽しめるなんて、本当にいい時代になりましたね。



来年は13万トンという非常に大きな客船も東京に寄港するようになりますので、ぜひこの機会に船旅を楽しんでいただければと思います!







魅力あふれる船の旅を低コスト、そして短い日数で楽しめる格安クルーズ。今後も大注目です。定期的に旅行に行くという人は、ちょっと嗜好を変えてクルージングを楽しんでみるのもいいかもしれませんね!





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(貫井康徳@dcp)