「不況こそチャンス」ファストリ13年度の売上高予想は1兆円の大台超え

写真拡大

 ファーストリテイリングが10月11日、日本橋・ロイヤルパークホテルで2012年8月期の決算説明会を行い、2013年8月期の業績予想で売上高が創業以来初めて1兆円を超える見通しであることが明らかとなった。売上高前期比63.4%増の海外ユニクロ事業を中心に積極出店を継続する方針。国内の消費抑制や海外経済の逓減を受けて今後の見通しを据え置く衣料品系企業が多い中、同社代表取締役会長兼社長 柳井正は「不況のときこそ良い人材を集めやすく、出店もしやすい」と拡大路線を強調した。

ファストリ12年度 決算の画像を拡大

 2012年8月期の連結決算は、売上高が前年比13.2%増の9,286億円、営業利益が同8.7%増の1,264億円、経常利益が16.9%増の1,252億円、当期純利益は同31.8%増の716億円と過去最高になり、増収増益を達成。事業別にみると、アジアを中心に既存店売上高が好調だった海外ユニクロ事業をはじめ、売上高約580億円、営業利益約50億円のジーユー事業、過去最高益を更新したセオリー事業、春夏コレクションから売上が回復したコントワー・デ・コトニエ事業がいずれも増収増益。ただ一方で国内ユニクロ事業の既存店売上高が春物商品の不振や優勢となる新商品が少なかったことから前年比で0.5%減少し、海外ユニクロ事業の中でもニューヨーク3店舗の伸び悩みから米国事業が赤字となった。

 今後の見通しは、アジア地域におけるユニクロ事業の拡大に力を入れ、2013年8月期の日本を除いたアジア全体の売上高は1,700億円以上を目標にしている。中産階級が爆発的に増える可能性を見越し「アジアは史上最高のビジネスチャンス」と捉え、インドやインドネシアへの進出も視野に入れて積極的に出店を継続するという。また、10月5日にオープンしたサンフランシスコ店舗の反響から、アジア移民の多い西海岸などアメリカ郊外モールへの出店も行い、米国ユニクロを近年中に黒字化する考え。コントワー・デ・コトニエ事業はグローバル展開する方針で、2013年8月期の連結業績予想は売上高、営業利益、経常利益で前年同期比13.5%以上の増加、当期純利益は同17.9%増としている。柳井会長兼社長は「不況の時こそチャンス。積極的に出店していく。海外ではH&MやZARAが先に出店しているが、ファッション性のあるベーシックな商品は潜在的需要がある」とコメントし、他社とは違った戦略を強みに積極出店で売上を伸ばす計画だ。