「ぴあ」の表紙から厳選した200点が並ぶ「及川正通イラストレーションの世界」

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1975年から2011年の休刊まで、雑誌「ぴあ」の表紙を描き続けてきたイラストレーターの及川正通さん。「ぴあ」といえば「及川さんの表紙がパっと思い浮かぶ!」という人も多いでしょう!

その及川さんのイラストレーターとしての歴史を振り返ることができるイラスト展「及川正通イラストレーションの世界」が、神奈川県横須賀市にある「横須賀美術館」で9月29日から開催されています(12月16日まで開催)! 「ぴあ」で育った世代としては「行かねばっ!」と横須賀美術館へ行ってまいりましたよ。

この「及川正通イラストレーションの世界」の展示構成は、及川さんの希望に即したもの。美術館にはよく順路の表示がありますが、こちらにも床に→で表示されています。この順路は時代順になっており、及川さんが「この順番でご覧くださいね」と決めたものだそうです。で、その順路の最初に立つと……。

まずは及川正通氏のイラストレーターとしての出発点から始まります。それは中学生のときに描いた自画像! そして、さいか屋(横須賀の百貨店)で働いていた頃の包装紙やチラシ、60年代後半の演劇のポスター、70年代には、トリップ劇画の作品の数々も。及川さんは劇画も描かれていたのですね。これがおもしろい!もっと描いてほしい!ここのコーナ、記者的には新鮮で見入ってしまいました。「ザ・イラストレーテッド・ニュースペーパー」はユニークだし、自身のバンド「OH! MANGO!」のポスターの鮮やかさ!

そのあとは1975年から始まった「ぴあ」の表紙イラストがドドドドっと並びます。表紙で描いたのは1300点あまりですが、そこから厳選した200点を見ることができます。これも時代を追っていくように並んでいます。表紙のスタートは映画『フレンチ・コネクション2』のジーン・ハックマンだったのですねえ、渋いわ〜。その後、80年代、90年代、2000年〜と、続いていくのです。その時代ごとの流行、時代を席巻した顔が並んでいきます。それはもう圧巻ですよ! また及川さんがキャリアの集大成として取り組む「街」シリーズの新作「ヨコスカ」もドンと初公開、必見です。

この「及川正通イラストレーションの世界」魅力は、ここで語りつくせません。とにかくこの美術館に足を運んで見てほしい。またイラストについたコメントもしっかり読んでくださいね。「なぜこの人が表紙なのか」「この表紙を描いたとき、こんなことがあった」「この人のことをこう思っている」など、それぞれのイラストに込められた及川さんの思いが一言コメントで綴られて、これがまたいいのですよ〜。ちょっと毒気もあったりして、及川さんのブラックな一面も垣間見られますよ。

横須賀美術館は、海の目の前にあり、ロケーションは最高です。デートにもピッタリ! 芸術の秋を「及川正通イラストレーションの世界」で満喫するっていうのもいいのでは? 「ぴあ」の表紙の数々を見ながら、それぞれの思い出や青春を語り合っちゃってください!

「及川正通イラストレーションの世界」
場所:横須賀美術館
期間 2012年9月29日(土)〜12月16日(日)
休館日 10月1日(月)、11月5日(月)、12月3日(月)
観覧料 一般300円、高・大・65歳以上200円、中学生以下無料

(取材、文=斎藤香/ 写真=イラスト展/ 盒玉盛─及川正通/ 清水伸充)


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