重説の大切さを説明しない業者にも責任があります。

重説は契約を前提として行われますが、受けたからといって契約しなければならないものではありません。

断ってもよいのです。

迷ったときは、ここでいったん考える時間を持つようにしましょう。

また、宅地建物取引主任者の資格証を提示しない業者には、『資格証を見せてください』ときっぱりと伝えてください。

出さない場合は無資格者の可能性があり、そのような業者と取引することは避けましょう。

もしもそうしたことで業者とトラブルになれば、宅地建物取引業協会や消費生活センターに相談してください。

ホームページに問い合わせ先などの情報が記載されています」(穂積さん)最後に穂積さんは、こう念を押しします。

「重説のフォーマットや事例がウェブサイトにたくさんアップされています。

借り主の心構えとしては、事前にそれを見ておくこと。

また、気に入った物件があれば、契約直前ではなく、できるだけ早めに重説を受けること、重説を受けてすぐに印鑑を押さないことをお勧めします」これを機に、「重説は、契約するかどうかの判断に重要な影響を及ぼす内容」だと認識を深めておくようにしたいものです。

監修:穂積啓子氏「安全で快適な一人暮らし」、「女性の安全な暮らし」をテーマとして活動する不動産アドバイザー。

宅地建物取引主任者。

その活躍ぶりは、コミックエッセイ『不動産屋は見た! 〜部屋探しのマル秘テク、教えます』(原作・文:朝日奈ゆか、漫画:東條さち子 東京書籍 1,155円)に描かれました。

同書の主人公「善良なる大阪の不動産屋さん」は、穂積氏がモデルです。

(海野愛子/ユンブル)

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