チャンピオンズリーグの第2戦目が行われ、マンチェスター・ユナイテッドは敵地・ルーマニアでクルージを2-1で下しました。注目の香川は出場しなかったものの、直前のリーグ戦(対トットナム)では素晴らしいゴールをあげており、安定してチームに貢献しています。

 香川の魅力の一つといえば、「受ける技術」の高さ。トットナム戦であげたゴールもまさに、この技術が発揮されたシーンでした。ゴール中央で相手のマークを外しフリーに、パスを引き出し受けると、そのまま反転してゴールに流し込む。日本にいる時からのお馴染みのシーンですが、なぜ香川は、密集地帯でこれ程までボールを受けることができるのでしょうか。

 この「受ける技術」について、川崎Fの監督・風間八宏氏が書籍『風間塾』で解説しています。メッシをはじめ、イニエスタ、チャビ、ウェイン・ルーニー、クリスティアーノ・ロナウドといった選手は、最も効果的に、自分の特徴を出せる場所、あるいは相手の嫌がる場所でボールを受けることができます。敵が2、3人で囲んでも、「グラウンドの中では必ずフリーな場所ができる」ポイントを彼らは知っているのです。

 それは、相手の逆を取るということ。

 「前に出てきた相手の後ろでボールを受ければいい、あるいは二人、三人いるところの死角でボールを受ければいい、あるいはその選手の一歩を利用してそれ以上動けない(身体が伸びない)場所で受ければいい。つまり、相手が抵抗できないスペースで『受ける』ということ」(風間氏)

 この考え方によると、相手がいるところには必ず仕事ができるスペースがあると言えるのです。また、相手がいることで、必要なスペースが明確になるとも言えます。

 1990年代のサッカーは、スペースを消し合うことがベースにありました。つまり、ボールを持っていない選手が主導権を持っていたのです。しかし、いま、ボールを受けることができる攻撃的な選手に主導権が移ろうとしています。だからこそ、現代サッカーは見ていて楽しいのではないでしょうか。「受ける技術」の高さを追いかけながら、試合を観戦してみると、どの選手が主導権を握っているの、浮き彫りになってくるのではないでしょうか。
 



『風間塾 サッカーを進化させる「非常識」論』
 著者:風間 八宏
 出版社:朝日新聞出版
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