9月下旬、東京で開催された「東レ・パンパシフィック・テニス」に出場し、女子シングルス3回戦で敗退した中国の李娜選手に「売国奴」との非難が相次いでいた問題で、本人が帰国後に口を開いた。

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2012年9月下旬、東京で開催された「東レ・パンパシフィック・テニス」に出場し、女子シングルス3回戦で敗退した中国の李娜(リー・ナー)選手に「売国奴」との非難があいついでいた問題で、本人が帰国後に口を開いた。中国大手ポータル・テンセント(騰訊)の30日付の報道。

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尖閣問題で日本への渡航を取りやめる旅行者などが続出する中、日本開催の同大会に出場した李選手は、国内で攻撃の対象に。「私は国のためにテニスをしているのではない」という本人自身の過去の発言にも代表される通り、李選手の信条は、“お国のため”以前に“自分自身のために”プレーをすることだ。子供のころから国家を挙げた英才教育で育てあげられる中国のアスリートとしては、異色の存在である。そのため、これまでも何かと物議を醸してきた。

しかし、これまで世界の四大大会すべてで8強以上、うち2011年の全豪オープンで準優勝、同年の全仏オープンで優勝しており、アジア人としては初めて四大大会を征する快挙を成し遂げた。名実ともに中国史上最高のテニスプレーヤーである。

帰国した李選手は国内の非難の声に対し、スポーツ紙・体壇週報の記者が開設するミニブログを通じてこれに反論した。「試合への出場は1年前にはすでに決まっていたもの。これにゴチャゴチャ言う人たちは、自分たちで尖閣に出向いて島を守ればいい。1万人の人間がいたら1万通りの意見があるんだもの」と、なかなか厳しい口調だ。

これを掲載した記者は、「彼女にとって、プロアスリートとしてのすべての経験やトラブルは彼女自身の財産。今回の論争など顧みるに値しないほどのささいなことだろう」と、彼女の気持ちを代弁している。

彼女の発言に対しては、「彼女のこのまっすぐで正直な性格を、愛国という名の狭い心で見る人がいる」「この件に関しては理性的に受け止めようではないか」「この件に特別な意味づけをしたり、色眼鏡で見たりするのはやめよう」など、応援する声が多いようだ。(翻訳・編集/愛玉)