マネーのトリビア (30) JALが”再上場”しましたが…そもそも「上場」ってどういうこと?

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9月19日に日本航空(JAL)が再上場したことがニュースで大きく取り上げられましたが、そもそも「上場」ってどういうことなのでしょうか。

「上場」というのは、株式会社が証券取引所に登録することをいいます。

それによって、一般の投資家がその会社の株を買えるようになります。

逆にいうと、一般の投資家が買えるのは、取引所に上場している会社の株だけ、ということです。

株式会社は、株を発行してそれを多くの人に買ってもらうことで事業資金を集める仕組みです。

株を買って保有している人を「株主」といいます。

ほとんどの株式会社は、その関係者などが株主になっていますが、中には会社が成長して規模が大きくなり、より多くの事業資金を必要とするところもでてきます。

そこで証券取引所に上場して株を売り出します。

それによって、不特定多数の投資家から多額の事業資金を集めることができるわけです。

上場して不特定多数の投資家が株を買うとなると、その会社の経営が不安定だったり、簡単に倒産したりしては困ります。

そこで、証券取引所は上場するための基準を設けています。

例えば、最近3年間の利益や、事業継続年数、上場する株数や資産の額などが細かく決められています。

この基準を満たし、取引所による審査にパスしなければ、上場できません。

また上場したあとも、業績や経営・財務の状況を決められたルールに従って定期的に公表することが義務づけられます。

したがって、上場し、上場を維持していくためには、多くの手間とコストがかかります。

それでも上場するのは、多くの資金が集められるだけなく、上場していることによって、規模の大きいしっかりした会社だという、いわば「お墨付き」をもらうことになるからです。

「上場企業」というステイタスによって信頼度や知名度が上がれば、ビジネスがしやすくなったり、優秀な人材が集めやすくなったりするのです。

日本には株式会社が100万社以上あるそうですが、そのほとんどの株式会社は規模が小さく、上場を必要としていません。

上場しているのは4000社あまりにすぎませんが、大きくて有名な会社はほとんどが上場会社です。

一方、大きくてよく知られていても、あえて上場していない会社もあります。

例えば、毎日新聞社やサントリー、竹中工務店などです。

いったん上場しても、問題があれば上場の資格を失います。

例えば、株主数が一定数より少なくなったり、会社の資産より借金のほうが多い状態が続いたりすると「上場廃止」となります。

また、経営破たんした場合も上場廃止になります。

日本航空は、2010年1月に会社更生法の適用を申請して破たんし、2月に上場廃止となりましたが、経営を再建して、再び上場したわけです。

東京証券取引所(東証)には1部と2部があり、1部のほうが上場基準が厳しくなっています。

東証のマザーズや、大阪証券取引所のジャスダックは、上場基準が比較的緩やかで、創業してから年数のたっていない規模の小さい会社、いわゆるベンチャー企業などでも上場できるようになっています。

日本航空は、東証1部に再上場しましたが、これはもともと大きな会社だったから。

東証1部は上場基準が最も厳しいので、そこへいきなり上場することはあまりなく、マザーズやジャスダックに上場した会社が、規模が大きくなるのに合わせて、東証2部、東証1部へ移るというのが一般的です。