伊記者「長友が世界一のSBになるためには“フィニッシュのプレー精度”が必要」

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 インテルに所属する日本代表DFの長友佑都は、26日に行われたセリエA第5節のキエーヴォ戦でアシストを記録。今月20日に行われたヨーロッパリーググループリーグ第1節のルビン・カザン戦では、試合終了間際に同点ゴールを決めるなど、チームの主力として活躍している。

 守備はもちろん、積極果敢な攻撃参加と無尽蔵のスタミナを武器に活躍している長友。同選手について、イタリアのルチアーノ・マルティーニ記者が、『カルチョ2002(9月26日発売号)』におけるコラムで以下のような見解を述べている。

 同記者は、「現在のインテルにとって“レギュラー”という概念は非常に曖昧なものとなっている」と述べ、リーグ戦に加えヨーロッパリーグを戦う同クラブが、ロシアやセルビア、アゼルバイジャンといった場所への遠征が重なることにより、ターンオーバーを採用していると言及。長友については「常識的に考えて、チーム随一のスタミナを誇り、複数のポジションでの使い勝手が良い長友が軽視されるとは到底考えられない。“不動のレギュラー”というものが今のインテルに存在するのかどうかは別にして、(アンドレア)ストラマッチョーニ監督にとって長友が非常に重要な駒であることは間違いない」と述べている。

 さらに「スピードに乗ったオーバーラップは大きな魅力だ。身長は低いが足腰の粘り強さは相当なもので、ドリブルで並走する状態に持ち込めば当たり負けせずにグイグイと突破していく。俊敏性も申し分なく、トップスピードから切り返されたら、相手DFは対応できない。そしてドリブルは縦一辺倒ではなく、中に切り込むタイミングを適切に見極めることができる」と評価。その一方で以下のように課題も指摘した。

「突破した後のプレー精度が低い。カットインで相手を振り切ったのにシュートが枠から大きく外れたり、クロスが無人のファーサイドに飛んだり……。キックの精度を高める必要もあるし、その瞬間に落ち着いていられる冷静さも求められる。50メートルを駆け抜けた後に最高のキックを蹴るだけの筋力も必要だ。長友が『世界一のサイドバック』になるために必要なのは、守備よりも“フィニッシュのプレー精度”だと思う」

 同コラムでは、チャンピオンズ出場権奪還を狙うインテル、そして長友について特集。長友が「世界一のサイドバック」になるために必要な要素などについて述べられている。

[写真]=Getty Images