名古屋の「シャチボン」に代わる新興「名古屋スイーツ」はブレイクするか?

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古くはきしめん、新しくは手羽先やあんかけスパゲティなど、ある意味キワモノ扱いだった名古屋のローカルフードが、「名古屋めし」として全国に認知されつつある。

しかし、まだまだ全国的には無名な名古屋めしもある。

結論から言うと、それは「スイーツ」だ。

名古屋は城下町だけあって、もともと茶の湯が盛んな町。

そんなバックボーンから、今もスイーツ好きが多い。

加えて、八丁みそやたまりじょうゆが象徴するように、名古屋の味は総じて「濃い」ものが多く、辛いモノは辛く、甘いモノは甘い。

スイーツもその例に漏れず、独特かつ強烈な進化を遂げている。

その代表的な存在が「小倉トースト」だ。

その名の通り、トーストの上に小倉あんがドッサリ乗っかっているトースト、名古屋の喫茶店では定番中の定番メニューだ。

店にもよるが、ポイントはこんがり焼いた食パンの上に、先にバターやマーガリンを塗っておくこと。

そして、あんは、こしあんではなく粒タイプの小倉あんだということ。

パンのサクサク感とバターの風味、そこに小倉あんならではのツブツブ感と甘さが加味される。

くぅー、インパクト大である。

小倉トーストのおともには、濃い目のコーヒーがオススメだ。

この小倉トーストの軽食版が、パスコ(敷島製パン)から出ている「小倉&ネオマーガリン」だ。

売れているのは圧倒的に名古屋だが、全国展開されている。

ちなみに敷島製パンの本社は名古屋。

なるほどネ。

え? 小倉トーストはもう全国区の名古屋めしだって? そういえば最近は名古屋生まれのコメダ珈琲店が日本中に店を出そうとしているし、コメダなら普通に食べられる。

では切り口を変えよう。

スイーツの次のキーワードはずばり「生」だ。

いまちまたで人気の「とろなまドーナツ」。

これは2010年、愛知県で生まれたスイーツだ。

さらに生とは少し違うが、「なめらかプリン」も愛知県で生まれた。

このように、ナゴヤ人はなぜか「生」に目がない。

しかしこれらは実は新参者だ。

ひところ「ぬれせんべい」が話題になったが、名古屋スイーツの原点をご紹介しよう。

名古屋にはその名も 「生せんべい」という唯一無二の存在があるのだ。

この伝説的ご当地スイーツの歴史は、戦国時代にまでさかのぼることができるという。

戦に負けて敗走中の徳川家康が、あまりの空腹に耐え切れず、百姓家の庭先に干してあった生のせんべいを焼かずに食べたことから、生せんべいは生まれたそうだ。

事実とすれば、約450年もの歴史があることになる。

「元祖・生スイーツ」として、もっとブレイクしてもいいのだが…。

ところで、名古屋名物の先輩・ういろうの原点に立ち返ろう。

それは「おみやげスイーツ」だ。

日本全国で作られているういろうが、何故に名古屋名物となったか。

それは、東海道新幹線が開通した際、車内販売を許されたからだ。

新幹線の乗客は旅の思い出にういろうを買い求め、いつしか名古屋名物として認知されるようになった。

名古屋駅の構内ある土産物屋に足を運べば、数々の新しい「名古屋みやげ」がしのぎを削っている。

その中でもひときわ光り輝いていた存在が、「シャチボン」だ。

 「金のシャチホコ」をシュークリーム風に再現したユニークさはもちろん、一つひとつ手作りだけあって同じものはふたつとない。

また、どことなくダサかわいいインパクトが絶大で、カルト的な人気を誇っていた。

しかし、このシャチボン、残念なことに2011年2月末をもって販売を中止してしまったのだ! 今も残る公式ウェブサイトには「シャチボンの休養宣言」と題した名残惜しさのにじむコメントが記されている。