「もはやニュースでもないニュース」。そう、パレルモでの監督交代は習慣だ。真っ先に冗談としたのは、マウリツィオ・ザンパリーニ会長本人である。パレルモはジュゼッペ・サンニーノ監督を解任し、ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督を招へいした。

ガスペリーニ監督はザンパリーニ会長が昨年も求めた指揮官だ。今年は納得のオファーだったようである。今季は70万ユーロ(約7000万円)で、残留決定なら自動的に続投だ。さらに、シーズン途中の解任に反対する契約条項がある。冗談のようだが、そうではない。ザンパリーニ会長はガスペリーニ監督を追い出した場合、一定の“罰金”を支払わなければならないのだ。

ガスペリーニ監督は昨年のこの時期、インテルで解任まであと一歩という状況だった(正式発表は21日だった)。ザンパリーニ会長は次のように話している。

「彼にはリベンジへの大きな意欲がある。ずっと以前から彼を評価していたし、マーケットにいたんだ。待ちたくなかった。彼とは同調している。彼にはサイクルを築くよう求めた。今とは違う、“チーム”にしろとね。彼と一緒に、我々はうまくやれるはずだ」

一方、ガスペリーニ監督はこう話している。

「私にとっては、重要な場所でやり直すチャンスだ。1年前から離れていたし、大きなモチベーションがある。ここにはうまくやり、勝つための可能性があるよ。リーグ戦は始まったばかりで、チームはそれほど悪くない」

「フォーメーション? それは言わない。日曜に分かるだろう。ただ、明確なアイディアを出したいのは確かだね。パレルモが必要としているのは、明確なプレーのアイディアなんだ。試合ごと、あるいは試合中に変えていくのではなく、ね。これは大きな賭けだ。目標は会長を満足させることだよ。そして、私を解任させないことだ」

なお、解任されたサンニーノ監督は、『ラジオ・キス・キス』で次のように明かしている。

「ザンパリーニのことを知っているからと、パレルモの家の大家が6か月分の前払いを求めるのは本当かって? そうだね。少なくともいくつかの不動産屋では、この問題があるようだ。ただ、私は前払いしていないよ。古くからの友人がアパートをくれたからね」