海外駐在でオールラウンドプレーヤーに

海外駐在員ライフ Vol.164

From Indonesia

海外駐在で幅広い領域をカバーしてオールラウンドプレーヤーになれる?


■幅広い領域をカバーするうちに各分野に精通

こんにちは。「37」です。今回は、私が海外駐在を通じて得た収穫についてお話しします。

今の会社に入社後、すぐに海外部門に配属されて以来、海外部門一筋だった私。いつか海外に駐在するだろうとは思っていました。漠然と、「ヨーロッパに赴任したい」と希望していたのですが、蓋(ふた)を開けてみると、最初の赴任地は東南アジア。今回も東南アジアの一国であるインドネシアへの赴任となりました。

前任地はアジア地域統括本社での勤務だったので、比較的日本の本社で担当していたのと似通った業務内容でしたが、今回のインドネシアでは、思っていた以上に自分の仕事の幅が広がったという実感があります。日本では、細分化された業務のそれぞれを、部署内の社員の一人ひとりが担当することが多いのですが、こちらの営業部門では、日本人は私の直属の上司、さらにその上の上司しかいません。そのため、実質的に部門内の全業務を統括し、ローカルスタッフに指示を出すのは私の役割となります。

そのおかげで、価格、商品、販促など、非常に幅広い領域をボーダーレスにカバーすることに。それぞれの分野について意見を求められたり、日本との調整を行ったりするうちに、各分野に精通することができました。その分、仕事の負荷はかなり重いと言わざるを得ませんが、それだけやりがいのある仕事に恵まれたと思っています。


■未来への希望に満ちた人々からの刺激も

また、インドネシアは現在、高度経済成長の真っただ中。新車の販売台数は100万台を超える勢いで、年間2ケタの成長を示していますし、高級ブランド店を擁したショッピングモールが次々に開店し、好調な売れ行きを示しています。インドネシアの富裕層は、街中を歩くことはまずないのですが、ショッピングモール内でなら、華やかなおしゃれを楽しむ人々をたくさん目にすることができます。

富裕層以外の普通の人々も、経済成長が続くことを信じて疑わず、「明日は今日よりもきっと良くなる」という希望を持って生きています。雑談の中でも、「今はまだこの携帯電話しか買えないけど、いずれはスマートフォンを持つんだ」「子どものころから日本のお菓子が好きで、ヨーグルト味のキャンディーが憧れだった。昔はめったに食べられなかったけど、これからはどんどん食べられるようになるはず」といったことを話す人が多く、右肩上がりの経済を頼みに、どんどん豊かになる社会、豊かになる自分を思い描いていることが伝わってきます。

私も、未来が希望に満ちていると信じてやまない彼らと接することで、今の日本ではなかなか味わえない刺激を受けることができています。もちろん、景気が停滞している日本とは正反対のこうした環境でビジネスを手がける醍醐味(だいごみ)も存分に味わっています。

海外で仕事をしてみたいと考えている皆さんには、ぜひ学生のうちに海外に出ておくことをお勧めします。時間があり、アタマが柔らかい今のうちの方が、海外での刺激をビビッドに受け取り、吸収しやすいからです。旅行や短期留学でもいいとは思いますが、観光客やお客さんではなく、現地で暮らす生活者の立場の方が、歓迎されるだけではない、さまざまな経験をすることができます。そう考えると、できれば数カ月以上の長期留学が望ましい。そうして日本を客観的に見る視点を獲得したり、語学力をつけたりすることで、人生の選択肢も広がります。駐在員として海外で働くだけでなく、将来、海外の企業で現地採用されることも可能になってきますよ。