「出逢いの大学」学長
千葉智之
1973年生まれ。大手建設会社を経て、大手総合情報メディア企業に転職。一介の会社員でありながら、のべ会社員数7000人の異業種交流コミュニティをSNS上で主催するコネクター。著書に『出逢いの大学』『やる気の大学』。

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一流のプロフェッショナルたちは、何を切り捨て、何に力を注ぎ、どのようにしてチャンスをモノにしてきたのか。有限の時間を効果的に活用するためのノウハウと哲学を公開。

■千葉智之さんからのアドバイス

メールはためずに即答が基本です。返事をどのように書くか悩んでも、3分で結論を出して、それ以上は先延ばしにしません。理由はいろいろあります。先延ばしにすると、次々と届くメールの中に埋もれてしまって、返事を書くべきメールがあったこと自体を忘れてしまう。こうした漏れをなくすためにも、読んだら即レスの習慣が必須です。

忙しさを言い訳にして先延ばししても、結局は1日中忙しく、あとでじっくり考える時間がありません。熟考したほうがクオリティは高くなるかもしれませんが、僕が仕事を進めるうえで重視しているのは“あたりまえ品質”。高品質にこだわって時間を費やすくらいなら、ひとまず合格点に達したところでアウトプットしたほうが相手も時間の節約になります。これはメールも同じで、少しでも早く返してあげたほうが相手も助かるはずです。

時間の節約という意味では、付き合う人も選ぶべきでしょう。悪口や愚痴を言う人と付き合うと、こちらのモチベーションまで下がって仕事の能率が落ちるので、なるべく距離を取ります。仕事上お付き合いが必要でも、悪口や愚痴には無反応を貫きます。反応すると火に油を注ぐことになるので無視が一番です。

■横田尚哉さんからのアドバイス

メールは移動中にスマートフォンから返信することが多いですね。スマートフォンを使うのは、長文を書かずに済むから。スマートフォンからなら、たいていは「了解」「感謝」などの一言でも許されます。ただ、これは相手が求めるファンクションしだい。相手がビジネスマナーを求めているなら、文章を省略せずにきちんと書いたほうがいいでしょう。

アイデアメモに関しては、まったくこだわりがありません。手帳の余白に書くこともあれば、付箋にメモしたり携帯やパソコンに打ち込むこともあります。食事中に思いついて、咄嗟にコースターの裏に書きつけることもある。要するにアウトプットの形は何でもいいのです。

なぜ形にこだわらないのか。それは私にとってのアイデアメモのファンクションが、アウトプットする行為そのものにあるからです。

アイデアは思いついた瞬間にアウトプットして、脳に印象づけることが大切。脳に一度刻みこめば、あとは必要に応じて記憶が呼び起こされます。あとで思い返せないようなアイデアは、もともと必要のなかった情報だと判断していい。いずれにしても脳が要不要を判別してくれるので、アウトプットを必ずしも保存しておかなくてもいいわけです。

アイデアを脳に印象づけるために、単語や文章ではなく、絵を描くのも面白いと思います。イメージとしてアウトプットすると、脳に定着しやすいだけでなく、思わぬ形で他のイメージと結びつき、アイデアが広がっていくこともあります。

■倉持淳子さんからのアドバイス

目標管理の最大の障害になるのは、「どうせ無理」「そんなことをして何になるの」と囁いて足を引っ張る人。こういう人の話に耳を貸していると、自分の中の言い訳の虫が反応して行動にブレーキがかかります。このタイプの人に余計なエネルギーを奪われないようにするためには、とにかく数字に集中することが大切です。誰が何をいってきても、自分で決めた数値目標だけを見て、それを達成することに注力する。それによって、目標達成の邪魔をする人たちを視界の外に追いやってしまうのです。

時間管理の面で気をつけたいのは残業です。とくに注意したいのは、緊急の仕事があるわけでもないのに、なんとなく帰りづらい雰囲気が漂っているとき。

流されてずるずると残業するのは時間の無駄です。あえて空気を読めない振りをして、出るべきでしょう。帰るといい出しづらい人は、いっそ遠くに引っ越してください。私は熱海から東京の会社に通っていたため、10時半になると「終電なので」といって帰宅していました。

新幹線通勤中は誰の邪魔も入らないので、自分の将来への投資として本を読んだり、目標を振り返る時間に充てていました。少々荒技ですが、時間に追われている人ほど長距離通勤はお勧めですよ。

(村上 敬=文 相澤 正、久間昌史=撮影)