消費税増税、失業率の増加など、ニュースを見る限り日本経済は悪化するばかりで、将来に希望が持てない状況が続いています。そんななか「経済環境の悪化とともに若者が貯蓄に走る傾向が強まっている」と金融・経営エコノミストの中原圭介さんは指摘しています。

 2010年度の日本銀行の調査によると、20代独身男女のうち「1年前に比べて金融資産額が増えた」と回答した人は51.1%。これは、前年度の50.7%よりも増加傾向にあり、他の世代に比べるといずれも上回っています。

 また、新生フィナンシャルが2011年に行った「サラリーマンのお小遣い調査」では、過去1年分のお金に対する考え方の変化として「毎月、決まった額の貯金をするようになった」と答えた20代は20.5%で、全世代平均の13.3%を上回りました。これらの調査から、世代が若くなるほど貯蓄に走る傾向が強いことがわかります。

 一方で、若者の「消費離れ」も大きな社会問題だと中原氏。「お金をどう使っていいかわからない」という若者が増えているのが理由の一つなんだそうです。

 「バブルが崩壊し、世の中全体に『お金を使わない』風潮が広まったことでそのような若者が増えてしまいました。こうした状態がいつまでも続けば、日本がデフレ不況から脱却するのはますます難しくなってしまう」(中原氏)

 若い世代であるほど、給料は少なくても自由に使えるお金はそれなりに捻出できるはず。「すべてを貯蓄に回すのではなく、自己投資のために使うべきだ」と著書『これから世界で起こること』の中でアドバイスしています。

 では、具体的にどうすればいいのかというと「毎月いくら貯めるではなく、毎月いくら使うという目標を設定すること」が大事。

 例えば、自由になるお金の範囲内で「毎月1万円は何かに使う」と決めておきます。日頃からお金を使うことを心掛けていれば、小さな失敗を積み重ねるうちに、自分のお金の使い方がわかってくるというもの。

 このような訓練をすることで、お金の価値がわかったり、お金と上手く付き合っていく方法を自分なりに見つけることができます。

 不況を嘆いて国に期待するばかりではなく、まずは自分のお金の使い方を今一度考えてみてはいかがでしょうか。



『これから世界で起こること』
 著者:中原 圭介
 出版社:東洋経済新報社
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