利用率は約3割。自宅で仕事ができる”モバイルワークスタイル”の実情とは?

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情報テクノロジー企業であるシトリックス・システムズ・ジャパンは9月10日、同社Webサイトにて、「ビジネスパーソンのモバイルワークスタイルに関する意識調査報告書」を発表した。

「モバイルワークスタイル」とは、時間や場所の制約を受けず、いつでもどこでもオフィスにいるのと同様に仕事ができる働き方のことをいう。

モバイルワークスタイルは、1970年にアメリカ西海岸で始まった。

日本では家庭での高速回線が普及したことや、東日本大震災直後の計画停電によって、注目が高まっているという。

同調査によれば、モバイルワークスタイルという言葉や働き方の認知は、「震災以前から知っていた」が40.8%であり、「昨年の東日本大震災後に知った(8.7%)」と合わせると約半数にのぼる。

性別・年齢別にみると、男性の40・50代の認知が高く、「震災以前から知っていた」が半数以上を占めた。

とくに経営者・役員の認知度は8割にものぼり、年齢や職位が上がるほど認知が高い。

しかしながら、同制度を利用しているのは、全体の33.3%にとどまった。

認知は高まっているものの、「会社員は通勤しなくてはならない」という、固定概念がぬぐい去れない現状がうかがえる。

同制度の利用者に、「あなたは『モバイルワークスタイル』という働き方にどの程度満足していますか」と尋ねたところ、約7割が同制度に満足していると回答。

その理由としては、「通勤などの無駄な時間が省け、時間を有効に使える(78.4%)」が圧倒的であり、多くのビジネスパーソンが、時間と場所を選ばずに仕事ができる環境を求めている様子がうかがえる。

同制度が導入されていない人に対し、導入の賛否を尋ねたところ、52.5%が「良いことだと思う」と回答した。

若年層ほど評価値が高く、スマートフォンやタブレットになじみがある世代は、同制度の導入に前向きだと推測される。

中でも、20・30代の女性から高評価を得ており、ともに半数以上が支持する結果となった。

また、育児や介護に伴う仕事への支障感が「非常にある」と答えた人ほど、同制度の導入に関して「大変良いことだと思う」「やや良いことだと思う」と回答した割合が高い。

この結果から、女性の産後の社会復帰や、高齢化社会の加速化に伴い、仕事と家庭を両立させる方法として同制度が期待されていることがわかった。

同社では、同制度の需要は今後拡大すると予想。

現代人を取り巻く環境の変化に伴い、時間と場所を選ばずに働ける同制度には、さまざまなメリットがあるという。

「モバイルワークスタイルを導入すれば、自宅のパソコンなどで仕事をすることができます。

従業員は自分のライフスタイルに合わせて働くことができ、企業は貴重な戦力を失うことはありません。

現在では、クラウドやセキュリティーの技術も向上していますし、通勤しなくても仕事ができる環境が整っています。

ワークライフバランスを重視する傾向にあるいま、モバイルワークスタイルは、最適な働き方といえるのではないでしょうか」(同社マーケティング本部 本部長・伊藤利明氏)同制度が普及することで、女性が出産・育児後も仕事を続けることができ、介護中の人も第一線から退く必要がなくなる。

従業員にとってはもちろん、企業にとってもメリットのある働き方だという。

また、「時間が有効に使えるのも大きな魅力」と伊藤氏。

自分のペースで仕事ができるので、上司が残っているから帰れない、”付き合い残業”をなくすこともできる。

そのため、生産性が向上し、コストダウンにもつながるそうだ。

同社では、クラウドを活用したシステムを提供している。

データを外部に持ち出さないので、情報漏えいの心配は非常に少なく、メガバンクをはじめとする金融機関や医療機関など、秘匿性の高い個人情報を扱う業種においても、その実績は証明されているという。

ほかにも、コールセンターなど、さまざまな業種で同制度が導入されているとのこと。

仕事とプライベートが両立できる働き方として、今後のさらなる普及が期待される。