吉岡亜衣加さん

吉岡亜衣加さんのニューシングル「遠音」が9月12日(水)に発売となる。PSP用ソフト「源狼 GENROH」のオープニングテーマ『遠音』、同エンディングテーマ『天上ノ花』に加え、6月10日(日)に日本青年館大ホールで行われた『吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜』から、『風遙か』『消えない虹』のライブ音源をボーナストラックとして収録!

シングル発売を控えた吉岡さんに、楽曲に込めた思いや聴き所、ライブ、DVDなどについて、お話をうかがいました。



■ニューシングル「遠音」について

――表題曲『遠音』はどのようなイメージで歌ったのでしょうか?

吉岡:大切に思っている人がこれから戦いにいくというイメージです。少し距離を置いて遠くから見守りながら、「志を貫いて突き進んで欲しい」という願いと「何事もないで無事でいて欲しい」という願いの、両方が込められています。


――歌う際に気をつけた所や、特に聴いて欲しいポイントをお聞かせ下さい。

吉岡:サビにかけてどんどん盛り上がっていく曲なので、「Bメロのラストでしっかり煽ってサビに行けるように」と心がけました。その部分(Bメロ後半)は自分でも気持ちよく歌えたので、特に聴いて欲しいですね。


――レコーディングはすんなりと行きましたか?それとも苦労しましたか?

吉岡:すんなりと歌えました。レコーディングには作詞の森(由里子)さんもご一緒していただいたので、分からない歌詞の意味を聞いて理解を深めながら、歌詞に寄り添うように歌えましたね。


――歌詞の意味を聞いたのは、どの部分でしょうか?

吉岡:例えば“アララギ”ですね。調べたら3つぐらい意味があったのですが、ここでは植物の“アララギ”だと教えてもらって、自分の中にあったもやもやが取れました。カップリングの『天上ノ花』では、“紫雲”がどんな雲なのか聞いたら、「夕方に光が反射して紫に見えることがある」と話してくれたり、森さんから色々とイメージを吸収しました。


――森さんの歌詞を受け取った第一印象はいかがでしたか?

吉岡:日本語の素敵さが出ていて、綺麗な言葉が多いという印象でした。(出だしの)「あぁ聞こえる気がする」という部分で、何が始まるんだろうとドキドキしてきたので、皆さんにもそれを感じてもらえるかなと思っています。


――『遠音』がオープニングテーマとなる「源狼 GENROH」は、源平の時代を描いています。ご自身の中で時代背景など意識した点はありますか?

吉岡:源平の舞台である平安時代には、雅(みやび)なイメージを持っています。歌詞にも「笛の音」と出てきますが、笛の音色・旋律がしっくり来ると思ったので、私のイメージと歌詞を照らし合わせながら、時代の雰囲気を作っていきました。


――曲中に流れる笛の音色は印象的ですよね。

吉岡:イントロから、「お、始まる!」という感じで笛の音色が入ってきて、この時代の雰囲気を上手く醸し出していると思います。


――カップリングの『天上ノ花』についてお聞きします。こちらはとても優しい曲調ですね。

吉岡:そうですね。落ち着いたメロディではあるのですが、「戦いが終わった後に一歩踏み出していく」ような意識で歌いました。亡くなってしまった同志が報われるように、この先自分が後悔しないように、しっかりと前に進んでいこう!という曲になっています。


――この曲のポイントはどこでしょうか?

吉岡:物思いにふける時に、ふと空を見上げることがありますよね。見上げた空に“紫雲”が浮かんでいて、そこから(紫色をした)“蓮華草”を思い出し、そして戦いの記憶がよみがえってきている情景が私の中に広がってきました。聴く人にもその情景が浮かぶように、落ち着いた気持ちで歌うことを意識しました。


――ちなみに、「源狼 GENROH」ではどのキャラクターが好き、もしくは気になっていますか?

吉岡:まだ決めかねています(笑)。気になっているのは、御影です。どんな風に登場して物語に関わってくるのか楽しみですね。そしていつ仮面を取るのか(笑)。主人公の沙耶ちゃんも気になっています。


――主人公の沙耶は人の嘘を見抜くことが出来るそうですが、吉岡さんは嘘に気づく方ですか?それとも騙されちゃう方ですか?

吉岡:両方あるかもしれないです。意外と鋭いと言われることもありますけど、練られた嘘にはしっかりと騙されます(笑)。


――嘘を見抜ける能力は欲しいですか?

吉岡:どうですかね。知らなくていいこともあると思うので、全部が全部見えちゃうのは怖いかもしれないです(笑)。


吉岡亜衣加 11thシングル「遠音」

――ジャケット写真についてお聞きします。今回は白が印象的な写真になっていますね。

吉岡:「遠音」のイメージを強く出したというよりは、何か物思いにふけっているという雰囲気を出しました。女性らしいイメージが出ていればいいなと思います。窓辺に座っていますが、実は窓の外に洗濯物が干してあったんですよ(笑)。持っている本はイタリア語で書かれた難しいものでした。


――これまではポイントとして緑(植物)を入れることが多かったですが、真っ白にした意図はあるのでしょうか?

吉岡:深い意味はないのですが、アルバム4枚、シングル10枚出させていただき、今回新しいシングルが出るということで、ここから気持ちよくスタート出来るように、“新しいスタート”“真っ白な気持ちで”というのは感じています。


――今回のシングルにはライブバージョンの『風遙か』『消えない虹』も収録されます。こちらの聴き所をお聞かせください。

吉岡:どちらもとても綺麗な歌詞が綴られていて、ライブで歌うにつれて、表現したい気持ちがどんどん強くなった2曲なんですよ。ライブでいっぱい歌ってきたからこそ歌えた『風遙か』と『消えない虹』になっています。生演奏で臨場感もありますし、ライブの雰囲気やお客さんの声も楽しんでいただきたいですね。



■ライブ、イベントについて

DVD「吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜」

――9月26日(水)には、『吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜』の模様を収録したDVDが出ます。その見所や感想をお願いします。

吉岡:こういう角度で撮っていたとか、照明の当たり方、演出、お客さんの様子など、改めて自分でも気付くことの多いDVDになっています。雰囲気がよく伝わりますので、会場に来てくださった方も、来られなかった方も両方楽しめると思います。今回のコンサートは、聴いて欲しい流れを考えてセットリストを作り、アコースティックコーナーを入れたりして、私自身もすごく楽しめました。


――コンサート、ライブといえば、『マンスリーライブ3』が先日終了しましたね。お疲れ様でした。

吉岡:3月に始まって半年間、いつも時間に追われていた気がします(笑)。毎月同じ周期でやっていると、これで1ヶ月経ったんだなという区切りを感じていました。マンスリーライブはみんなの予定帳に書き込まれるようなライブだと思っていて、皆さんに会えるという気持ちが強かったです。他のイベントやライブよりも、より私を知ることが出来る内容になっているので、一緒に時間を過ごして、人としての吉岡亜衣加を知ってもらえたんじゃないかと思っています。


――今後もマンスリーライブは続けたいですか?

吉岡:出来たらやりたいですね。マンスリーライブは新しい曲や最近歌う機会が減った曲を歌ったり、ちょっとした挑戦をする機会になっているんですよ。今回の『マンスリーライブ3』では、ピアノアレンジをしてもらって(生演奏で)歌うことに挑戦したんですけど、挑戦してよかったなと思いました。私自身が成長していける場ですし、皆さんに喜んでもらえるならぜひやりたいと思っています。(入場時に配られる)アンケートには、歌って欲しい曲やグッズ、感想など色々と書いてくれて、皆さんと一緒にライブを作り上げている感じなんですよね。


――そして、今月より『吉岡亜衣加 QUATTRO TOUR 2012 〜てのひらあわせ〜』が始まりますが、こちらはどのようなライブになるのでしょうか?

吉岡:タイトルに「てのひらあわせ」とあるように、4枚目のアルバム「てのひらあわせ」からたくさん歌う予定です。しかも、生演奏でバンドと一緒に回っていきます。アコースティックコーナーではピアノ1本で歌うコーナーもありますし、ライブの最後は「てのひらあわせ」(ハイタッチ)をしたいなと思っています。


――ライブ以外でもイベントを多数やられていて、先日は九州や山口県にいってきたそうですが、いかがでしたか?

吉岡:7月〜8月に「てのひらあわせ」を引っさげて、各地を回ってミニライブやサイン会をしたんですけど、九州は全国ツアーぶりだったかなと思います。ツアーの時に来てくれた方の他、初めて会いに来てくれた方もいて嬉しかったです。下関では『しものせき馬関まつり』に出たのですが、ステージではストリートパフォーマンスのオーディションをしていて、それの審査員もしたんですよ(笑)。自分もステージに立つ人間なので、「いまきっと緊張しているんだろうな」と出場者の身になってしまって、すごく不思議な感じでした。


――ちなみに、吉岡さんは得意なパフォーマンスは何かありますか?

吉岡:バルーンアートは、犬とかウサギとか簡単なものなら作れます。イラストよりはきっと上手いと思います(笑)。お友達の前でパントマイムをやったこともあるのですが、すごく不評でもう絶対やらないと思いました。でも、チャレンジ精神はあるので、なんでもやってみたいんですよね。毎週やっているWEBラジオ「吉岡亜衣加のお茶の間レディオ」で、毎回モノマネをしているんですよ。番組は60回以上になったので、60個以上のモノマネが出来ます!・・・クオリティは気にしないでください(笑)。


――いつかステージ上で披露してくれるのを期待しています!

吉岡:はい(笑)。



■夏の思い出、今後歌ってみたい曲について

――ライブやイベントで盛りだくさんの夏となりましたが、今年はいわゆる“夏らしいこと”は出来ましたか?

吉岡:かき氷をいっぱい食べました(笑)。先日、静岡駅で食べたかき氷が山盛りですごいボリュームだったんですよ。結局全部食べたんですけどね(笑)。最近は、ふわふわのアイスクリームをかき氷にしたようなものを探しています。去年食べたのがすごく美味しくて、その時は移動販売車で売っていたのですが、今年は見つからなくて。それを食べるまでは、夏は終われないという感じです(笑)。


――「源狼 GENROH」は新しい作品ということで、これまで歌ってきた曲とは時代背景や曲調が違うと思いますが、今後歌ってみたい楽曲はありますか?

吉岡:私自身も歌詞を書いていて、すごく“伝わる言葉”が好きで、歌詞に込められた思いをしっかり伝えられるように歌っていきたいですね。そのせいなのか、英語の歌詞を歌うことは少ないです。私の英語の発音はよくないんですけど(笑)。なので、全編英語の楽曲は・・・ないと思います(笑)。曲調では、温かい曲を歌ってみたいですね。今まではバラードや熱い気持ちの曲が多かったので、温かいほんわかした曲も面白いかなと思っています。


――では少し視点を変えて、曲調ではなく「このようなゲーム」「このようなアニメ」の曲を歌ってみたいというのはありますか?

吉岡:家族をテーマにした作品がいいなと思います。今まで戦いや恋愛を描いたものが多かったですけど、「サザエさん」や「クレヨンしんちゃん」のように、時には喧嘩したり、温かいご飯を食べたりという、家族の日常を描いた感じがいいですね。


――吉岡さんは言葉や歌詞にこだわりがあるのを感じますが、好きな言葉はありますか?

吉岡:小学生の頃から、「もう少し」という言葉が好きなんです。もう少ししたら何かご褒美があるような感じがしないですか?(笑)私の中では、「もう少し」にはプラスのイメージがあって、苦しい時にももう少しだけ頑張ればいいことがある、もう少し頑張れば違うことが起こる、という自分自身への励みになる言葉が「もう少し」なんです。「頑張る」ではなくて「もう少し」が好きなんですよね。


――最後に、メッセージをお願いします。

吉岡:今回のシングルは「源狼 GENROH」のタイアップ曲となっています。ゲームをされる方はゲームと一緒に「遠音」を聴いて欲しいですし、『遠音』『天上ノ花』だけで聴いてもひとつのストーリーとして成り立っていますので、ぜひ聴いて欲しいです。私も大好きな歌詞を伝えたいと思い歌っていますので、歌詞にも注目して聴いてください。よろしくお願いします。


(取材・文:千葉研一)


■吉岡亜衣加 11thシングル「遠音」
吉岡亜衣加 11thシングル「遠音」

【発売日】2012年9月12日(水)
【価格】1,260円(税込)
【品番】KDSD-00578

【収録曲】
01. 遠音 (PSP用ソフト「源狼 GENROH」オープニングテーマ)
02. 天上ノ花 (PSP用ソフト「源狼 GENROH」エンディングテーマ)
03. 遠音 (Instrumental)
04. 天上ノ花 (Instrumental)
05. 風遙か -Live ver.- (『吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜』より)
06. 消えない虹 -Live ver.-(『吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜』より)



■DVD「吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜」
DVD「吉岡亜衣加コンサート in 日本青年館 2012 〜薄桜鬼 歌響の宴〜」

【発売日】2012年9月26日(水)
【価格】5,775円(税込)
【品番】GNBA-7871

【収録予定内容】
はらり (PS2用ソフト「薄桜鬼」OPテーマ)
闇の彼方まで (PSP用ソフト「薄桜鬼 ポータブル」OPテーマ)
散らない花 (ニンテンドーDS用ソフト「薄桜鬼DS」OPテーマ)
花びらの刻 (PS2用ソフト「薄桜鬼 随想録」OPテーマ)
想い出はそばに (PSP用ソフト「薄桜鬼」EDテーマ)
響ノ空 (ニンテンドーDS用ソフト「薄桜鬼 随想録」OPテーマ)
紅い蜃気楼 (PS3用ソフト「薄桜鬼 巡想録」OPテーマ)
風遙か (PS2用ソフト「薄桜鬼 黎明録」OPテーマ)
消えない虹 (PS2用ソフト「薄桜鬼 黎明録」エピローグソング)
君ノ記憶 (アニメ「薄桜鬼」EDテーマ)
桜花の如く (PSP用ソフト「薄桜鬼 幕末無双録」OPテーマ)
三日月に花 (ニンテンドー3DS用ソフト「薄桜鬼 3D」EDテーマ)
ひとしずく (ニンテンドーDS用ソフト「薄桜鬼DS」EDテーマ)
空の鏡 (PS2用ソフト「薄桜鬼 随想録」EDテーマ)
太陽が生まれる場所 (PSP用ソフト「薄桜鬼 〜幕末無双録〜」EDテーマ)
天ノ華 (アニメ「薄桜鬼」ドラマCDテーマソング)
夢ノ浮舟 (OVA「薄桜鬼 雪華録」OPテーマ)
十六夜涙 (アニメ「薄桜鬼」OPテーマ)
ポケットキャンディー (ニンテンドーDS「薄桜鬼 遊戯録 DS」EDテーマ)
舞風 (アニメ「薄桜鬼 碧血録」OPテーマ)

※この商品には当日に演奏された楽曲・出演アーティストのうち、未収録の楽曲・アーティストもございます。何卒ご了承ください。


■吉岡亜衣加 QUATTROTOUR 2012〜てのひらあわせ〜

【日時・会場】
9月25日(火) 梅田CLUB QUATTRO
9月30日(日) 広島CLUB QUATTRO
10月29日(月) 名古屋CLUB QUATTRO
10月31日(水) 渋谷CLUB QUATTRO
※全会場とも開場17:30/開演19:00

【チケット料金】前売4,000円/当日4,500円(いずれも税込み・別途1drink)
【チケット販売】ローソンチケットにて発売中!