7月の経常収支、「所得収支」は黒字幅が拡大・「貿易収支」は赤字転化

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財務省は10日、海外とのモノやサービスの取引や投資の状況などを示す7月の国際収支状況(速報)を発表した。

それによると、7月の経常収支は6,254億円となったが、黒字幅は前年同月比と比べて40.6%縮小したことが分かった。

貿易・サービス収支は、7,197億円の赤字(前年同月比赤字5,951億円増)。

貿易収支が赤字転化したと同時に、サービス収支も赤字幅を拡大したため、4カ月連続の赤字となった。

季節調整値ベースでは、2011年3月から17カ月連続の赤字となる。

貿易収支は、前月の1,120億円の黒字から3,736億円の赤字(前年同月比赤字5,154億円増)に転化。

これは、半導体等電子部品や鉱物性燃料などを中心に輸出が減った一方、液化天然ガスの価格上昇などにより輸入が増加したことが要因と考えられる。

輸出額は5兆1,184億円で、前年同月比4,120億円(7.4%)の減少、輸入額は5兆4,919億円で、前年同月比1,034億円(1.9%)の増加。

なお、輸出は前年同月比で2カ月連続の減少、輸入額は同2カ月ぶりの増加となる。

また、同省関税局がまとめた7月分貿易統計(通関ベース)によると、輸出に関しては、対米国が前年同月比416億円(4.7%)の増加。

それに対して、対EUは同1,678億円(25.0%)減、対中国は同1,361億円(11.9%)減となった。

商品別では、自動車が同355億円増となった一方、半導体等電子部品は同449億円(14.0%)減、鉱物性燃料は同344億円(24.8%)減、船舶は同266億円(18.0%)減少している。

輸入については、対EUが前年同月比578億円(10.7%)増、対中国が同400億円(3.3%)増、対米国が同364億円の増加。

それに対して、対中東は同569億円(5.4%)減、対大洋州は同262億円(35.4%)減少した。

商品別では、液化天然ガスが同1,037億円(24.2%)増、通信機が同486億円(35.4%)増、自動車が同314億円(64.7%)増加した一方、原粗油は同805億円(8.7%)減、鉄鉱石は同549億円(32.8%)減となった。

サービス収支は、3,462億円の赤字で赤字幅が拡大(前年同月比赤字797億円増)。

この理由は、「旅行収支」の赤字幅は縮小したものの、「輸送収支」および「その他サービス収支」の赤字幅が拡大したためとみられる。

所得収支は、1兆4,221億円の黒字となり、3か月ぶりに黒字幅が拡大(前年同月比黒字1,700億円増)。

これは、直接投資収益に係る再投資収益、および証券投資に係る債券利子などの受取が増加したことが影響したと考えられる。

一方、資本収支については、7,329億円の流出超(前月2兆230億円の流出超)となった。