圧倒的人気のWEB発小説がついに書籍化! 『オーバーロード』作者・丸山くがねさんインタビュー(2)

写真拡大

昨日からお送りしている、話題のWEB発小説『オーバーロード 1 不死者の王』(丸山くがね/著、sobin/イラスト、エンターブレイン)の作者・丸山くがねさんへのインタビュー、第2回目をお送りします。

■主人公は、徐々に悪くなっていきます

―この『オーバーロード』を書籍化するにあたり、大幅な加筆修正を行ったそうですが、苦労した点はありますか?

「全般的に大変でしたけれど、ウェブ版の良さを殺さずに、書籍からこの物語に入ってくれる人も楽しめるように頑張ったつもりです」

―物語はオンラインゲーム「ユクドラシル」のプレイヤーが、サービス終了するはずのゲームの世界から、異世界に転移し、悪側の“不死の王”として君臨するというところからスタートしますが、この物語の構想はどのようにお考えになったのですか?

「基本的には自分の読みたいものを書くということから始めて、大雑把に最後まで話を考えて、それからどういうキャラクターだったら活かせるかなということを念頭にキャラ作りをしていった感じですね」

―主人公のモモンガ(アインズ)をはじめ、モモンガにベタ惚れの忠実な部下である女悪魔・アルベドなど様々なキャラクターが出てきますが、そうしたキャラクター作りで一番苦心したのは誰ですか?

「やはり主人公ですね。主人公っぽくない主人公なので。この物語の中でやっていけるかどうかというところで、注意して作りました。この作品は悪側の視点で描かれていて、主人公が自分の持っているあまりにも強大な力を己の欲望のために使うようなキャラクターなんです。そういった点からも、普通のライトノベルとは少し異なるんですよね」

―確かに主人公のモモンガは、元々は人間であれ、この世界の中では骸骨の見た目を持つ大魔法使いですよね。ただ、作品を読んでいると、どこか悪になりきれていない部分もありました。

「(笑)うーん、でもまあ、そのうち悪っぽくなってきます。第一巻から極悪だと、読者さんにひかれてもう次の巻以降手に取ってもらえなくなりそうなので」

―では、最初はモモンガというキャラクターを徹底的に悪として描こうと考えていたんですか?

「厳密に言えば、悪というよりかは、彼はとてもワガママなキャラクターなんです。自分の欲を満たすことのみを考えて行動するダメな人なので…。でも、最初は悪であっても、最後は少し良い方に転がるかな、くらいのキャラクターですよね」

―他のキャラクターにおいても、キャラ設定をする際に気をつけていることはありますか?

「とりあえず主人公サイドのキャラクターでいえば、一つだけ大きな特徴を持たせて、それを骨にして、肉をつけていくという感じです。主人公と敵対する側の人たちは今のところ人間が多いですけれど、基本的にはかっこ良く、というのがあります」

―丸山さんが思う「かっこ良さ」のモチーフになっているものはなんですか? 例えば、子どもの頃にどのようなものに「かっこ良さ」を感じましたか?

「『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』という本があって、あれはノロイ族というイタチと戦うネズミのお話ですが、そのネズミサイドのかっこ良さは印象深いですね。一匹一匹が圧倒的に強いイタチに対して、それぞれ歌ったり踊ったりして鼓舞をしながら対抗するのですが、非常にかっこ良いんです。その作品の影響はありますね」

―第一巻の中で最も気に入っているシーンはどこですか?

「ラストですね。敵が切り札を出すところです。ラストなので詳しくはいえませんが、あのシーンはこの『オーバーロード』をしっかりと体現できているシーンだと思います」

<3>へ続く(9月9日配信予定)