松たか子さん・安部サダヲさん演じる夫婦が、火事で全焼してしまった自分たちの店(小料理屋)を再建しようと、その資金工面に結婚詐欺を繰り返す……というストーリー。

写真拡大

9/8(土)公開の映画『夢売るふたり』は、松たか子さん・安部サダヲさん演じる夫婦が、火事で全焼してしまった自分たちの店(小料理屋)を再建しようと、その資金工面に結婚詐欺を繰り返す……というストーリーです。「夫婦のハナシなら、未婚の自分には関係ないわ!」とそっぽを向けたくなるかもしれませんが、注目すべきは夫婦に騙される女性たち! 彼女たちが抱える事情はそれぞれですが、共通しているのは「結婚」という2文字に振り回されているという点です。5人の登場人物の中には、貴女と同じ「事情」を持つ女性がいるかもしれません。

咲月(田中麗奈)


いつか自分の著書を出したいという夢を持って出版社に入社したものの、彼女が実際に携わっているのは総務の仕事。本を書くなんて、夢のまた夢……というのが咲月の現状です。
「出版社の総務」は、引け目を感じるような仕事ではありませんが、自分が納得できる仕事に就いていないという点が、本人は引っかかっているのでしょう。
加えて、母親や妹からの「そろそろ結婚したら?」という圧力に居心地の悪さを抱えています。
自分を騙した結婚詐欺師の調査を、笑福亭鶴瓶さん演じる私立探偵に依頼するのですが、「結婚なんて大したことではない」と言う探偵の言葉に、咲月はポツリと呟きます。
「結婚もできないような人間だと思われることにくたびれているだけです」
そう、ものすごく結婚したいわけでもないのに、「お年頃になれば、誰もが普通に結婚するもの」という既成概念が、彼女を悩ませているのでしょう。「大したことではない、普通のことすら出来ないオンナ」と思われることに疲れているパターンです。

玲子(鈴木砂羽)


香川照之さん演じる上司と不倫中のOLです。
本気の不倫は婚期を逃してしまうということを痛感させられます。
不倫に対する考え方は、賛否両論さまざまでしょう。「たまたま好きになった男性に奥さんや子どもがいただけ」という人もいるかもしれませんね。
「相手の離婚も望まず、一生独身で愛人という立場を貫く!」という強い決意がある場合を除いては、いつまで経っても見切りをつけられないでいると、結婚のチャンスが遠のいてしまいます。

紀代(安藤玉恵)


伊勢谷友介さん演じる働かないDV男に多額の借金を負わされ、現在は風俗嬢をしているというのが紀代の現状です。
人生を変えようと、海外留学を目標に貯金しているのですが、その貯金を結婚詐欺師に貢いでしまいます。
キーワードは、「オトコ運の悪さ」! 皆さんの中にも、「好きになる男性がダメンズばかり」という人がいるはずです。「好きになっちゃったのだから仕方ない」というお気持ちはわかりますが、まともな男性に目を向ける努力も必要ですよ。

ひとみ(江原由夏)


咲月と正反対。ウエイトリフティングの選手という、自身が納得できる仕事に就いています。だからといって、ひとみが幸せかというと、決してそうではないのがオンナの人生の難しいところです。
ウエイトリフティングは、いつまでも続けられる仕事ではないので、それが無くなってしまうと自分には何も残らないのでは? ということに焦りを感じているタイプです。
私たち一般女性でも、今の仕事にやりがいを感じているという人は、ひとみと同じ葛藤を抱えているのではないでしょうか? 「仕事に一生懸命なのは良いことだけど、この仕事を失ったらどうなるのだろう?」という不安から、「結婚を考えたほうがいいのかな?」という気持ちが、なんとなく芽生えてしまうケースです。

滝子(木村多江)


幼い息子を抱えたシングルマザーです。
最近は、シングルマザーだという人も珍しくない時代ですが、その現状を「子どもがいるから結婚には不利!」と決めつけてしまうと、せっかくいい話があっても、積極的になれずにチャンスを逃してしまいます。
自分という人間を決めつけてしまわないほうが、幸せになれるのかもしれませんね。

「結婚」という2文字に振り回されるといっても、色々なパターンがあります。まずは、自分がどのタイプなのかを冷静に受けとめましょう。そして、胸に手をあててよく考えてみてください。貴女は本当に「結婚」したいですか? 
(菊池美佳子)

■ 夢売るふたり
監督:西川美和
キャスト:松たか子、阿部サダヲ、田中麗奈、木村多江、鈴木砂羽、笑福亭鶴瓶ほか

9/8より全国ロードショー